イタリア北部に侵攻したフランスに対し、イギリスの目は北に向いていた。狙うのはノルウェー。ポーツマスには歩兵１個と機甲１個が船積みされていた。護衛艦も含めて３個艦隊がポーツマスを出港し、北海をベルゲンに向かった。キールに在泊していたドイツの２個艦隊は、迷った末に出撃し敵艦隊を捉えた。迷った理由はドイツ海軍の非力さにある。ここで大打撃を受けたら、以降北海はチャーチルの風呂桶になってしまう。
戦闘結果は、ロイヤルネービーの辛勝。ドイツ艦隊を追い返し、ベルゲンへの上陸作戦を敢行した。ドイツとしても受けた打撃は軽微だったので、胸をなでおろした。イギリス軍はベルゲンに橋頭保を設置し、機甲が山岳地帯を占領してオスロに迫った。
イタリア戦線と違い連合国側が（ノルウェーを除いて）攻勢に出なかった北部では、枢軸側ターンにドイツ軍が進撃を開始した。デンマーク・オランダ・ベルギーに宣戦布告、コペンハーゲンには２個歩兵が向かい弱い、デンマーク軍（1-3）を蹴散らしてこの国を支配下においた。
各国は微弱ながら航空戦力を持っていたのだが、開戦早々ルフトヴァッフェの制空攻撃で壊滅した。ルフトヴァッフェはイギリス空軍も一時的に無力化することに成功、空挺部隊がハーグに降った。ブリュッセルにも歩兵・機甲のコンバインドアームズが突入、前者は２対１で、後者は１対１での戦闘でいずれも防御側が全滅した。
史実では1940年春にドイツは、デンマーク・オランダ・ベルギーとルクセンブルグに宣戦布告し占領している。しかしこのゲームでは、１ターン早い1939年冬に侵攻したことのほかに、ルクセンブルグを残したことが異なる。この国は全く軍備を持たないが、宣戦布告には他の国同様10BRPが必要なのだ。占領して得られるのは年間５BRPなので、最低２年は保持しないと「投資回収」ができない。
そして、1940年春になり、枢軸側先攻で序盤最大の山場がやってきた。まず復讐に燃えるイタリア軍が、ドイツから１個航空（5-4）を借りて攻勢に出た。ジェノバを占領していたフランス軍を駆逐し、ジェノバ奪還に成功。加えてマルセイユの西に上陸作戦を敢行しようとした。ここには微弱な補充兵豚がいるだけ、ここに橋頭保ができれば南のフランス軍に脅威となる。しかしマルセイユのフランス艦隊が迎撃、わずかな被害を受けただけだがイタリア海軍は撤退した。
＜続く＞
