Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

デジタル分野の日英協力

 本当に久し振りの閣僚の「外遊」である。茂木外務大臣が英国を訪問し、日英通商協定の大筋合意に至ったとの報道があった。「Brexit」のせいで、日欧EPAなどの各種協定から英国が外れることになった。その期限は今年の末だという。そこで日英間に関税の優遇措置などで、少なくとも日欧レベルのものは締結したいという気持ちは両方の国にある。その基本合意ができたのは、当然とはいえ産業界にとっては好もしいことだ。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62466060X00C20A8000000/

 

 僕が注目したのは記事の最後に、

 

「デジタル分野のルールは日欧EPAより政府の介入を制限する。情報開示要求を禁じる対象にアルゴリズムなども加える」

 

 とあったことだ。この詳細内容は分かっていないが、GAFAのような巨大IT企業を持たない欧州は、米国に比べてこれらの企業の監視を強化したいという思いが強い。英国が欧州の一員だった時には、英国も最終的にはそのスタンスだった。

 

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 しかし潜在的には、英国は大陸の欧州国家たちのように「GAFA憎し一辺倒」ではなかったということだ。これから英国は大陸欧州と一線を画したデジタル政策をとっていくし、米国に近づくことになろう。翻って日本だが、これも日英で合意したということは日本もその陣営に近いデジタル政策をとる意思表明と考えていい。

 

 企業に対する政府の関与は少ない方がいいというのが僕の考え方だし、その対極にあるのが中国と言う大国。オーストラリア・カナダ・インドなど英国系の国々が中国包囲網を敷く中、少なくともデジタル政策においては日本もその中に入っていくことになると僕は期待している。今争点になっている「5Gセキュリティ」についても、日英協力の余地はたくさんある。

 

https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2020/07/27/060000

 

 茂木先生には小泉内閣でIT担当大臣を務められていたころ、最初にお目にかかった。デジタルのことにも理解が深く、何度かお話をさせてもらったこともある。メディアではあまり良く書かれないけれど、日本の将来を託せる立派な政治家だと思っている。外務大臣は激務ゆえ、これからという時に病魔に憑り付かれることが(安部さんのお父さんのように)あります。体に気を付けてくださいね。