Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

観光需要は重要だから

 「Go To Campaign」の第一弾として、今日から「GoTo Travel」が始まる。第一次補正予算の中に入っていたもので、およそ1兆3,000億円の予算が充てられている。東京都を中心に、都市部では「COVID-19」新規感染者も増えているし、有力な観光地でもある熊本県や長野県では豪雨災害から間もない状況だ。

 

 ある知事さんが「東京は諸悪の根源」と発言したように、他所から見れば東京都は新規感染者を量産している場所のようなものだ。そこから観光地にやってくる人を、素直に観光地が受け入れられるかには疑問がある。静岡県でも新規感染者が出ると、大体首都圏に行ったか、首都圏から来た人と会食などしたという情報がくっついてくる。

 

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f093cdbc5b63a72c34201af?utm_hp_ref=jp-homepage

 

 それでも政府が予定を前倒しして「Travel」を助成することにしたのは、やはり地方経済の痛みがひどいからだろう。「夏休み」の時期を外してしまっては、せっかくの助成も価値が下がる。だから手続きが簡単な宿泊費用の助成だけでも、間に合わせたという次第だろう。結局東京都在住者の旅行や東京への旅行を対象外にして、強硬スタートとなった。

 

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 今月、僕ら夫婦は4泊5日の日程で函館旅行に行った。今年は海外旅行は無理だろうから、この大好きな街には夏だけでなく秋以降も行きたいと思っている。昨秋行ってみると、駅周辺にホテル建設が複数進んでいた。大規模な観光開発が行われている一端である。駅前のシンボルだった「棒二森屋」ビルも、跡地の競売が始まると聞いた。しかし、中国からのインバウンド需要が減り、「COVID-19」騒ぎで国内からの観光客も激減した。

 

 観光ポテンシャルの高い函館のようなところでも、経済状況は悪い。滞在中、土産物屋やレストランは閑散としていた。野党政治家は感染拡大につながるなど非難しているが、選挙区の悲鳴を聞いた与党議員がこのCampaignに期待しているのは間違いない。

 

 経済は生産だけでは成り立たない。消費してもらって初めて回るのだ。今どき観光に行きますかね?と疑問を呈する人もいるが、それでも観光需要喚起は重要だと僕は思います。