Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

函館ハイカラ号

 昨年夏の函館旅行ではバスをたくさん使ったので、市電はあまり乗れなかった。コンドミニアムを駅前に近い「ステラサイト」に変えたので、かなりのところが徒歩で行けるようになったのも大きい。例えば松風町の「魚一心」で夕食をしてからの帰りだって300mほどあるくだけだ。「魚一心」で美味しいおさかなを食べた余韻を感じながら乗るには市電も趣あるものだったけれど。

 

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 やっぱり僕は鉄道好き、ゆっくり走る市電を見ていると乗りたくなる。ここの市電はバリエーションが豊かで、側面に貼られたコマーシャルも面白い。最新鋭の「らっくる号」という列車は格好いい。ドイツの路面電車に似たデザインで、流線形を取り入れている。
 
 もうひとつ走っているのを見るとうれしくなるのが「ハイカラ号」。こちらは極めてレトロな車体で、文字通り大正生まれ。1910年に千葉で営業運転を始め、後に函館にやって来て1936年まで旅客車両として現役だった。その後雪かき用の車両になっていたのを、1992年の函館市政70周年記念で旅客用に改装され繁忙期だけだが旅客を乗せている。

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 今回は函館どつく前の電停(終点である)に停まっているのを見つけた。外国人旅行者も珍しがって車掌さんと写真を撮ったり、中を覗いて喜んでいる。これから出発するのかと思ったら、この日は旅客運送ではなく博物館として静態展示しているようだ。もともとコンパクトな造りの日本の路面電車である。内部もシートの張替えなどはしているようだが、狭さは隠しようがない。乗っているときは気にならないのだが外から見ると「こんなに狭かったのか」とも感じる。

 

 よく函館を紹介するパンフに出てくるこの車両、今回は自由市場の前で見かけてこの写真を撮りました。赤いドレスをまとった貴婦人のように優雅に、ゆっくりやってきます。できれば静態展示ではなく、旅客運送に使ってほしいですね。また会いに来ますよ。