熱海の街中には、いろいろな「伝説のお店」がある。文豪が愛した・・・などというお店もあるのだが、お値段もお値段なのでなかなか入りにくい。もっと手軽な店はないかと思って探してみたのが、僕らの住まいから徒歩5分ほど、熱海銀座の入り口から坂をちょっと上ったところにあるラーメン店「石川屋」。Web上の評判はかなり高い。
・絶品のラーメン
・ふわとろオムライス
などの言葉を見ることができた。名優高倉健さんが愛したラーメンという人もいた。熱海でのロケなどで滞在中に、よく食べに来ていたということ。徒歩1分で「New FUJIYA Hotel」があるので、滞在はそこだったのかもしれない。
前は何度も通っているのだが、入るのは始めて。間口は決して広くはない。脇の階段で2階に上がるとそこにはミリタリーショップがある。昼時を少し回っていたので、店内は混んではいない。7~8人掛けられるカウンターと、2人掛けのテーブルが2つ、4人掛けが1つ、6~7人掛けの丸テーブルが1つだけの小さなお店。
2人連れが酎ハイを呑みながら餃子を食べている。3人の作業服の男たちがラーメン(多分大盛り)を、小柄なお婆さんがひとりでラーメンを大事そうに食べていた。カウンターの真ん中に座り、メニューを眺めて、オムライスを頼むことにした。少し時間ががかるよと言われて、10分ほど待った。
カウンターの向こう側は調理場、親父さんと思しき料理人が若い男にいろいろ説明しながら調理をしている。高倉健さんがひいきにした先代は亡くなったそうだから、調理をしている人は息子で、若い男は孫なのかもしれない。
運ばれてきたのがこれ。ケチャップで下味をつけたチキンライスならぬビーフライスの上に、かなりの量のふわとろ卵がかかっている。卵は3個くらい使っているだろう。火を通しすぎていないので、卵焼きと卵かけの中間ぐらいだ。
卵の上にソースが掛かっているが、この是非は微妙。ケチャップと福神漬けだけで十分のように思う。しかしお味はなかなかのもの。合間に呑む中華スープも当然ながら美味。全体のボリュームもたっぷりで、おなかが一杯になった。
十分満足したので、また機会があれば今度はラーメンを食べてみたいと思います。ごちそうさまでした。