Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

金融機関窓口に顧客殺到

 普段の時だったら嬉しい悲鳴なのかもしれないが、「コロナ禍」の最中にお客様に殺到されても困ると信金などが本当の悲鳴を上げているという記事があった。実際問題、日本ではリテールの金融機関(の窓口)は多すぎると思う。僕が銀行さん相手のビジネスをしていたころには、こんな例もあった。

 

 四国の4県の第二地銀(4行)が、県庁所在地の大通り交差点(4か所)にそれぞれ支店を出していた。四つ角の全部が銀行の支店というわけ。それでいて自分の県以外での損益は全部赤字だという。なんと見栄を張った経営なのだろうと呆れてしまった。

 

 だから過当競争にもなり、「ぜひ当行からの融資を、当行での口座を、当行で公共料金処理を・・・」となるわけ。その甲斐あってか、冒頭述べたようにお客様が殺到して「密」になっているという。

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042900436&g=soc

 

 これが「自粛Shut Down」による緊急融資の申し込みばかりなら納得もできるのだが、この記事によると不要不急と思しき来店客も少なくないらしい。

 

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(1)お札にコロナウイルスが付いているかもしれないから交換して

(2)古い通帳が見つかったので更新して

 

 の例が示されているが、

 

(3)新しく口座を作りたい

 

 も少なくないと思う。

 

 カフェやショップが閉まっていて、行き先が無くて家にいられない人が「店を開けているところ」に来ているだけという気もする。(1)は論外としても、(2)や(3)は例の「10万円支給」対策のような気がする。普段あまり銀行口座など気にしていない人が、「口座番号等を証明書類付きで知らせないと振り込まれない」と聞いてあわてて金融機関にやってきたような気がする。

 

 ちなみに自治体の窓口にも、「マイナンバーカード」の申請が増えているらしい。このカードがあれば少し早く「10万円支給」が受けられるとの誤解があるのかもしれない。もちろん今後のことを考えれば持っていた方がいいし、行政としては持ってほしい(今の普及率は15%以下)。

 

 しかし聞くところによると、オンラインでの申請手続きは納税関係のそれに近いという。それだと、相当面倒臭いはず。今カードを得て直接のメリットは少ないはずだ。僕もカードは持っていますが、申請は郵送にするつもりです。その方が簡単だと思いますから。