Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

Cyber Initiative Tokyo 2020へ

 昨年末の、いわばサイバーセキュリティ週間に開催された日経のイベント「Cyber Initiative Tokyo 2019」については、以前紹介している。虎ノ門ヒルズを会場にした、かなり大規模なイベントだった。

 

https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/12/23/060000

 

 サイバー攻撃ではない理由(もうひとつのウィルス)で開催が危ぶまれている東京オリ/パラだが、重要インフラ企業や行政府はそれに備えてサイバー防御力を高めている。順当に開催されてかつなんとか乗り切れれば、その経験は今後のデジタル経済に役立つものになるだろう。

 

        f:id:nicky-akira:20200222141703j:plain

 

 そんなわけで日経は今年も「Cyber Initiative Tokyo」を、オリ/パラ終了後しばらくして企画するとのこと。今日は昨年の結果を踏まえて、新年度の検討をする会合に顔を出させてもらうことになった。場所は先月も紹介した、大手町1-1-1にある「クラブ関東」。

 

 まさに産官学、会合の協賛をした産業界の人、霞が関の人、高名な大学教授らが集まってきて、司会を日経の人が務めた。まず実績報告があり、2日間の開催で1,000名近い入場者があったことや、個々のセッションについてのアンケート結果が説明された。その後、次年度への検討項目や改善要望がラウンドテーブルの人たちから披露された。僕が聞いた印象では、

 

 ・大臣3人、副大臣1人に都知事とビッグネームを呼べた。

 ・海外からの大物(元DHS長官、欧州・アジアの大臣級)もやってきた。

 ・幅広いテーマで、出演者もダイバーシティが高い構成だった。

 

 一方で、

 

 ・パネルセッションが50分と短く、パネリストが多いと深堀りできない。

 ・自己紹介のスライド含めて、前振りの長いパネリストもいた。

 

 という反省点もあった。スライドを多用してしまう日本流では、十分に議論が深まらないとする意見の一方、スライドなしトークだけの「ダボス会議」方式では、聴衆の方もある程度予備知識がないと分かりにくいとの声もあった。

 

    f:id:nicky-akira:20200222143344j:plain

 

 結局モデレータの仕切り如何で、セッションの質は決まるということだ。忙しいパネリストたちが事前に十分な時間をかけて打ち合わせることは難しい。だから、ある程度枠にはめながらパネリストの言いたいことを言わせ、時には意表をついた質問をして変化を持たせる。こういうセッションをどれだけ用意できるかだと思います。