Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

感染者トレーサビリティ

 とうとう不特定多数への感染が始まってしまった日本の新型コロナウィルス騒ぎ、致死率は決して高くないのだがワクチンもなく「陽性」「陰性」の判定に時間や手間がかかるのが問題を難しくしている。水際作戦の代表的な対象だった「ダイアモンド・プリンセス」については、その重要性はやや下がった。

 

 もう水際どうのと言っている状況ではないし、韓国は論外としても米国やカナダが自国民の移送を希望してチャーター機を派遣してくれるようにもなったからだ。問題の焦点は、国内の感染者の感染ルートや感染状態でどう活動していたかに移っている。簡単に言うと、感染者の身元や行動履歴を公表して注意喚起をし、自分が感染しているかもしれないと思った人には優先的に上記の判定を勧めることだ。

 

 では感染者情報はと言うと、各機関での対応はまちまちだ。

 

・愛知県 ハワイから帰国の夫婦の乗った中部空港からの列車や号車を公表

NTTデータ 派遣社員の感染を認め、この人物の勤務日などを公表

・都内の会社員 愛知県に新幹線で出張していたことを公表

 

 という例がある一方で、北海道などは感染者の国籍含めて一切の個人情報を公開していない。政府関係者によると、政府そのものも個人情報保護と危機管理の板挟みになっていて結論が出ていない。結果として現場にすべてが任されてしまっているわけだ。

 

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 韓国ではWeb上に感染者が動いたルートが表示されていて、映画館のどの席に座っていたかすら公開されているという。そこまではしないにしても、感染者トレーサビリティを得る方法はないかと考えてみた。

 

 まずスマホの位置情報を時刻と共に記録するアプリを開発して、ダウンロードしてもらう。それを3週間ほどスマホに記録しておく。この時点ではアップロードする必要はない。しかし病院などで「陽性」と判断された時に、データを当局が利用できるようにする。ひょっとすると、裏コマンドでこの程度の能力はあるのかもしれない。

 

 移動データは上記アプリをダウンロードした時点で利用に同意してもらうことにしておいて、匿名化して公開しこれを見て濃厚接触の可能性があると思った人は優先して判定を受けられるようにする。これなら緊急時の「感染者トレーサビリティ」として、許されるのではないかと思うのですが・・・。