Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

天変地異は為政者の不徳ゆえ

 新型コロナウィルスによる肺炎の患者は増え続けていて、死者も300人を超え中国以外での死者も出た。春節を少し伸ばして人の移動を遅らせようとしたのだが、いつまでも「動くな」ということもできまい。武漢の封鎖も範囲を広げているようだが、実際抜け穴はいくらでもあるように思う。

 

 「火神山」「雷神山」と名付けた専門病院を特急で建設中で、速やかに2,000床を確保するというのだが、建物だけ作ればいいわけではない。医師や看護師、医療機器や薬品、さらに管理部門の人員まで用意して彼らがオペレーション可能にする訓練も要るはずだ。すぐ2,000人を収容したら、それは医療機関ではなく「収容所」になってしまうはずだ。

 

 このような事態に「習大人」の国家指導部も、正直打つ手があるまい。そう思っていたら、中国の記者が「能力の足りない指導者は辞めてくれ」とSNSの投稿したとの記事があった。

 

    f:id:nicky-akira:20200202162624j:plain

 

https://bunshun.jp/articles/-/30335

 

 正論ではあるのだが、こんなこと言って生きていられるのかと驚いたのも確かだ。先月イランの航空機誤射事件に関して「独裁者に死を」との書き込みが、イラン国内からあったことを紹介して、「これは中国ではできませんよね」という趣旨のコメントをしたのだが、ここまで過激な表現ではないにしても指導部批判が堂々と言えるようになったのには驚かされる。

 

https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2020/01/14/140000

 

 古来王朝が倒れるときには、何らかの形で「天変地異」が絡んでいる。地震・大火・洪水・氾濫・冷害・旱魃そして疫病である。中でも中国のように大きな国で広範囲に影響を及ぼすものとしては、疫病が一番かもしれない。「天変地異が起きるのは、天子に徳が無くなったから」ということだ。

 

 天変地異で庶民が苦しみ、天子に徳が無くなったから信仰に頼るようになり、市民の間に新興宗教が流行り始める。これを「邪教」として為政者が取り締まると、結社はますます強固な絆を結び、武装化していくことになる。

 

 このようにして倒れた王朝はいくらでもあります。(もちろん中国以外でも)「習大人」も、米中摩擦どころではなく、国内の「邪教」封じにおわれることになるかもしれません。