Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

熱海銀座の行列

 わが街熱海で昨年一番感じたことと言えば、人出が戻ってきたことだろう。僕がこの街にマンションを初めて買ったのは2002年、その時がどん底だったという人もいるが容易に回復基調にはならなかった。良くなってきたかなと思っていたらリーマンショック、今のマンションを建ててくれたデベロッパーはあえなく倒産してしまった。

 

 その会社の企画していた次の大型マンションは、駅前の空き地と共に次の事業者が着手するまで凍結されていた。その間も大型旅館の倒産、廃業は相次いでいて、街全体に元気はなかった。3期目になった今の市長は、前任者の土建屋偏重の市政を改め建設需要を抑えたせいもあったかもしれない。しかし中長期的に見れば、この施政方針は正しい。財政も健全化に向かい、ポテンシャルある街としてお客さんも増えてきた。

 

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 休日には「遊湯バス」というHopOn-HopOff式の周遊バスが、満席・立席で運行されているほどだ。歩いている人の数も増えているし、中心の商店街である「熱海銀座」にも活気が戻ってきた。

 

 かつてはピンク色のお店も多かったこの100mばかりの通り、おしゃれな店が続々Openして観光客を惹きつけている。喫茶店・食事処・お土産物屋などもいかにも古めかしい店ばかりだったが、経営者が若返ったのだろう店の特徴を前面に押し出しているものに変わり始めた。

 

 上の写真は「熱海プリン」を看板にした店、若い女性の行列ができている。暖簾を下げて和風にも見えるが、古風な感じは全くない。しばらく前にこの商店街に移り住んだ、店舗クリエーターのような人物が居るという。その指南だろうか。

 

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 食事処のデザインも進化した。古風なまま、味とお値段で売っている「山洋水産」のような店もあるが、写真も店はちょっと洗練された造り。実はこの店、1年ほど前に全焼してしまったある店舗の後に、内装などをリニューアルして開業したもの。一度は行ってみたいなと思っているのだが、今日もこのように長蛇の列。

 

 先日乗ったタクシーの運転手が、人出が戻ったと嬉しそうに話していた。秋の台風で今も箱根登山鉄道が不通なので、箱根から熱海に保養先を変えた人がある程度はいるからだろう。住民としては街の活性化は嬉しいこと、商店街の皆さんも良いお正月になってのではないかと思います。