Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

大手町~日比谷周遊バス

 丸の内界隈を歩いていると、白地の赤い丸のついた市バスとはちょっと違うバスに出会うことがある。何人かの乗客が乗り降りするのを見かけるが、小銭を払う様子もICカードをかざす動きもない。これが日の丸リムジンが運行している「丸の内シャトル」。同社は、八重洲日本橋エリアや東京ベイエリアでも無料のシャトルバスを運行している。

 
 丸の内シャトルは昼間のみの運行で、12~15分間隔で巡ってくる。始発から午前10時までは大手町近辺を廻っているだけだが、10時以降は日比谷まで巡回範囲を広げる。東京駅の新丸ビル前から、サンケイビル前、日経ビル、読売新聞前、郵船ビル前、日比谷、ビックカメラ前を通って戻ってくる。おおむね25分程度で一周するようだ。
 
 前の運転手横のドアから乗り中央のドアから降りる、普通サイズの低床バスである。ちゃんと優先席も車イスを固定するスペースも付いている。慣れてくると便利なもので、先日は帝国ホテルから2ブロック歩いてきて、日比谷のバス停から乗り丸の内に戻ってきた。ビックカメラで買い物をして、そのまま日経ビルまで乗ったこともある。経団連から東京駅までは普通歩くのだが、上手く捕まえられると郵船ビル前で降りて2ブロック歩いて東京駅により早く戻れる。

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 無料は僕のようなビジネス客も大変ありがたいし、手慣れた観光客は観光バス気分で使っているようだ。後部座席に座れば、眺めもまずまずである。最初はどうして無料で運行できるのか不思議だった。バス停の表示を見ると、いくつかの有名企業のロゴが書いてある。これらの企業がスポンサー。
 
 乗っていると車内TVに某新聞社のコマーシャル映像が流れるし、停留所の名前は大体企業名。広告宣伝費としてスポンサー側も引き合うものなのだろう。日比谷・丸の内・大手町なんて、他にいくらでも代替の交通機関がある。本当は住民の足に危機が迫っている地方でこそ、無料シャトルは必要と思うのだが、そういうところではスポンサーが付かない。困った矛盾だと思います。