Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

漁師さんたちの休日

 滞在中の日曜日、今日もよく晴れた。熱海の天気予報を見ていると、ずっと雨模様が続いている。ここ函館では、まれににわか雨こそあるが、良い天気が続いている。放射冷却の故、明け方は気温が氷点下になることもあるのだが。

 

 この日の朝ご飯は、朝市近くにある「どんぶり屋」に夫婦で行こうと思う。この店は、僕らが初めて函館を訪れた時に最初にご飯を食べたところ。今は無くなってしまった「北斗星」で朝早くに函館駅に着き、駅前で朝ご飯を食べたのだ。

 

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 とても美味しかったので、それ以来滞在中一度は足を運ぶ店だ。一度大相撲巡業の力士たちと一緒になって、その大きさ(と食欲)に驚いたこともある。今回もちょっと面白いシーンを見た。午前8時ころ入店すると、一番奥のテーブルに3~4人の先客がいてお酒を呑んでいる。壁一面に貼られたポスターやメニューの前で、相当良いご機嫌のようだ。僕らがメニューを見ているうちに、お開きになったらしい。

 

 「いくらだ・・・。お、安いな。釣りはいらねーよ」

 

 と威勢のいい声。霞ヶ関のキャッシュレス化推進の努力など無視した、「いつもニコニコ現金払い」である。これは日曜休日の漁師さんたちの「朝呑み会」だと思った。

 

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 僕らが注文したのは、二色丼(1,500円+税)。右が家内の「マグロ・エビ丼」、左が僕の「ホタテ・カニ丼」、これに各々カニ出汁のみそ汁が付いている。7~8種類の具から2つを自由に選べるもので、三色丼にすると+200円、四色丼だと+400円。

 

 みんな新鮮な具材なので、身の厚いプリプリのホタテは絶品である。家内はエビの(脳)ミソまで美味しそうにすすっている。ご飯には刻みのりがふりかけてあって、その香りも隠し味になっている。

 

 そのうちにまた3人連れが入ってきて、片づけられたばかりの奥のテーブルを指して「お、空いている」と嬉しそうに言う。身なりや常連風の所作から、この人たちも「漁師さんの朝呑み会」のようだ。旅行者だけではなく、土地の人も通うようならその店は「本物」だ。

 

 いつものように、みそ汁中のカニ殻から身を掘り出したし、最後のご飯一粒まで美味しくいただきました。また来ますよ。ごちそうさま。