Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

北新地を食べる

 今回の大阪出張、けっこう慌ただしいものだったが、現地の人たちとランチだけはゆっくり食べることができた。新しい京阪電車の路線も通り、ずいぶん便利になった印象である。中之島周辺は再開発がかなり進み、大きなビルが陸続と連なっている。その多くはオフィスビルだから、この周辺で働く人の数も急増しただろう。

 
 そんな人たちも昼食場所を探すのは、丸の内や汐留同様一苦労らしい。中之島には何本も橋がかかっていて、その北側は「北新地」という繁華街。そちらに足が向くのは必然かもしれない。堂島川一本渡っただけで、近代的なオフィス街から昔ながらの歓楽街に変身するところが面白い。
 
 ペンシルビルと呼ぶにはそれほど高くないビルが林立していて、そのほとんど全部が雑居ビル。昼間だったから目立たないが、ビルの側面に店の名前を記したネオンサインも一杯見ることができる。狭い路地にもカンバンが張り出していて、夜に来たらいかにも呼び込みに声をかけられそうな雰囲気だ。
 
 連れて行ってもらったのは、とあるビルの2階の「五郎」という屋号のお寿司屋さん。混み合っているけれどカウンターなら4人は入れると言うことで、さっそく席に着いた。白木のカウンターは8席ほど。奥の座敷に2~3の4人がけ席があるようだ。
 
 カウンターの奥では40歳くらいの兄さんがひたすら寿司を握っている。お茶を運んできたのは奥さんらしい、ランチメニューは握りかちらしの2種類だと言う。いずれも1,000円。注文を受けると、兄さんが4枚皿を並べ最初の握りを各々の皿にのせたあと、バーナーを持ち出して軽くあぶった。そのあとは、びっくりする速さで寿司が並んでいく。まずサラダが運ばれてきて、しばらく待って寿司皿、最後に椀が来た。

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 椀の中身はニュウメンが入ったお吸い物、なかなか繊細な味(かつおだし?)である。ワカメとキノコが少し入っていた。ネギトロ巻きが2個、タマゴ、ミル貝、ハマチ・・・以下8カンの握りが並ぶ。最後のものがあぶったサーモンで、少しシャリの粘りが強すぎる感じがしたがどれもなかなかの味だった。印象的だったのは、中央にあるイカの握り。明太子を添えたようで、ピリカラ風味が光っていた。ランチ握りらしく1個1個のご飯は多めである。
 
 大阪と言えばバッテラを代表とした押しずしだが、北新地では江戸前握りずしのお店も多いようだ。連れて行ってくれた現地の人も、一人は東京からの単身赴任者。まあ、こうやって文化は混ざり合っていくのよね・・・と思いながら、大阪らしいものも今後も味わいに来ますよ。ごちそうさまでした。