木槌の健康増進と開運効果、おさい銭はあれで十分だったかと迷いながら、次のパワースポットを振り向いた。湯倉神社のご祭神は大己貴命、俗にいう「大国主命」である。因幡の白兎伝説にちなんでか、ここにはウサギの石像がある。この石像は、「神兎」と書いて「なでうさぎ」と読む。
罪を犯した白兎が傷を負い、大国主命の慈愛によって傷をいやし悪しき心も入れ替えたという伝説を基にしていて、この石像を撫でるとご利益があるという。具体的には、祈念することを心に刻みながら撫でれば、大国主命のご加護を受けられるようになるとのことだ。
やはりここにもごく小さなさい銭箱があり、小銭入れからいくばくかのコインを取り出して入れた。祈念することと言えば、家族の健康が第一。親父は90歳をとっくに超えていてやや足元はおぼつかなくなっているが、毎晩のお酒は欠かさないほどには元気だ。母親にも家内にも、大きな疾病はない。もちろん僕自身にも。
白兎伝説によれば、傷が癒えるだけではなく「悪しき心」も改められるという。そこでちょっと迷った。僕の「悪しき心」など、大した悪ではない。時々「深酒したいな」くらいのものだから、これが改まってしまったらちょっと寂しい。しかし意を決して、兎の製造を撫でた。家族の健康を祈念しながら・・・。
最初は北海道の地にも「白兎伝説」があるのかとも思ったのだが、境内の説明文を見るとご祭神を大国主命に決めた段階で加えたコンテンツらしい。ただ、僕がそう思った原因は、当地で行われている「縄文時代の文化キャンペーン」。土偶に似たものが出土されたことから、この地で縄文文化が栄えてきたのではないかとの説がある。
確かにいまは日本の中でも寒いところだが、緯度的には欧州文化の栄えたところとそんなに違いはない。海が近く、魚介の採集(Societu5.0にいう第一世代文明)も可能だった。縄文・土偶文化を売り物にしようとする当地の意思は否定しないものの、現在のポテンシャルを愛している僕としては、今の状況で十分だと思う。
いいパワースポットと思いますが、上記のような不遜な考えでは「大国主命のご加護」はないのでしょうかね。また来ますから、ご加護のほどを宜しくお願いしますよ。