Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

湯倉神社のご利益(前編)

 今回の滞在でも、函館市電はよく利用した。JR函館駅前から五稜郭の入り口を経て、東の函館空港方面に向かうと、普通の市街地が線路の両側に続いている。開発が遅かったのかもしれないが、JR駅前の松風町・若松町近辺の空き地だらけで再開発の緒に就いた風情とは異なる。

 

 競馬場前を過ぎて次の電停は、「駒場車庫前」。市電の操車場や乗務員の事務所があるところで、ここで乗務員が入れ替わる。もうここまでくると、終点「湯の川」電停が近い。終点は特に何もないところ。温泉の繁華街は一つ手前の電停付近だし、乗務員交代は既に済んでいて、停車時間の間に運転士が席を移動するくらいのものだ。淡々と折り返していく。

 

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 停留所のすぐ前にあるのが「湯倉神社」。伝説によると室町時代後期に小高い丘の沼で湯が沸いているのが発見されたといい、後にその丘に薬師堂が建立されたのがルーツ。この寒い土地でも、あるいは寒いからこそ温泉は湯治の効能が強く、戊辰戦争の折には臨時の野戦病院になって、負傷者の救護をしたと伝えられる。

 

 湯の川温泉のルーツとも言えるその小高い丘の上に、鳥居や本堂などいくつかの施設があって、「るるぶ」によるとパワースポットだとのこと。この神社のパワーは、湯治の効能ゆえか健康増進である。2つのポイントがあって、ひとつが大黒様・恵比須様の木像がある堂に置いてある3つの木槌。これで気になっているところをなでると、ケガや病気が緩和されたり、疾病を予防できるとある。

 

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 このところ左腰に違和感を覚える時があるので、早速左側にある木槌をとって左腰をなでてみた。もちろん即効性のあるはずもないが、何となく軽くなった気分になれる。中央には「開運」と書かれた大きな木槌もあるので、これをとって頭を軽く叩いてみた。運勢はともかく、国際会議でもう少し英語がうまく聞き取れ話せないかと思っているので、そのご利益があれば嬉しい。

 

 小銭入れに残っていたコインを、いくつか選んで手前のさい銭箱に入れた。おさい銭を入れた後でないと効果がないといけないので、もう一度腰をさすり頭を叩いておいた。

 

<続く>