Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

高輪グランドホテルの会合

 この日は、夕方から品川の高輪プリンスホテルで業界団体の会合に顔を出すことになっている。その前の予定として来客があって、少し予定が伸びた。間に合うかどうかギリギリにオフィスを出た。東京駅から乗ったのは、京浜東北線。まだ今なら快速運転をしているので、山手線の列車より早い。有楽町・新橋を通過、浜松町と田町に停車して、それから見慣れた車窓とは違う風景に出会った。

 

 この前の週末、京浜東北線・山手線が運休していたのは、田町・品川間の線路を繋ぎ変えるため。来春開業する「高輪ゲートウェイ駅」を通すための、線路変更である。田町を出てしばらくして、「まもなく品川です」とのアナウンスがあった。アナウンスが終わらないうちに駅のホームを通過したのだが、これが新駅。外観などは出来上がっているのだが、内装などはこれからのようだ。

 

 いいものを見ることができたとはいうものの、「高輪グランドプリンス」までは品川駅から少し距離がある。結局、開会の挨拶には間に合わなかった。この業界団体の会合は、サイバーセキュリティの特に人材育成にかかわる検討をしているもので、設立以来4年が経っている。会員企業も増えていて、今回は大宴会場に200名近い参加者がつめかけた。

 

    f:id:nicky-akira:20191120212305j:plain

 

 聞くところでは、より上位の経営層に出席してもらうためにいろいろ工夫をされたようだ。業界を代表する2社の常務・専務が、自社の問題意識や取り組みを率直に語ってくれるし、内閣官房経産省総務省国交省から課長以上が来賓として参加している。さらに経団連が「共催」しているのも、参加者増に貢献しているかもしれない。経団連はかねてから「サイバーセキュリティは経営課題」だと主張、経営者みずから取り組むべきと言っている。その意図を汲んだ参加企業の役員が、多数出席しているのだ。

  

 来賓代表で講演した内閣官房の人は、席上配布されたNACDの取締役向けハンドブック(日本語版)を示して、「私が申し上げることはこの書物の主張に近い。いいものが出版された」と持ち上げた。以前紹介したように、米国で出版されていたものを経団連が翻訳、日本語版として先月末Webに上げている。

 

 関連イベントは多いのだが、これほど多くの大手企業(40社以上だった)の役員が顔を合わせる会合は少ない。立食形式の懇親会に移っても、方々で役員同士の名刺交換や談笑が見られた。こうやって日ごろから顔がつながっていると、いざというときも協力しやすいということだろう。霞が関からの来賓も、かなり長い間パーティ会場にいましたね。いいことだと思います。