Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

熱海のイタリアン「MON」(後編)

 決して高くはないハウスワイン(白)だが、冷えていれば海の幸主体の前菜によく合う。カラフェの残りが少なくなってきたところで、本命の「ガッティナーラ」を注文する。さてそれに合わせるメインだが、次の2つを選んでみた。

 

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 ひとつは、牛の煮込みのスパゲッティ。散らしてあるのはチャービルか葉ネギのようだ。このお店、イタリアンだから当たり前だが、パスタやピザのメニューは豊富だ。海の幸のパスタも多い。シラスやエビのパスタにも惹かれたが、赤ワインということで定番の牛肉となった。濃いめの味付けの牛肉が歯ごたえのいいパスタによくからみ、味わい深い。
 
 そのうちに空いていた最後のテーブルにも、3人の紳士がやってきた。僕の座ったところからは、店の入り口がよく見える。2~3組の予約のないお客さんがやってきて、一言二言交わした後残念そうに帰ってゆく。そういえば僕らも昔こうやって断られたな、と思い出す。
 
 もうひとつは、「ポークカツレツ」。富士の裾野で育てられた豚のロース肉だとのコメントが付いている。トマトのみじん切りがソース代わりに掛かっていて、その上にルッコラの葉が乗っている。表面はカリッと揚がり、やや薄めのポーク肉はしっとりしている。そういえばウィーンの名物「ウィーナー・シュニッツエル」は、もともとはミラノ風カツレツをラデッキー将軍が持ち帰ったものである。このカツレツも、ミラノ風なのだろう。

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 さて肝心の「ガッティナーラ」だが、少し冷えて出てきた。色は濃い目のルビーで、抑え目ながら華やかな香り、あまり辛くはない。トリノの大衆食堂で飲んだ地元のワインに、確かに似ている。あちらの方が少し香りが強かったかなと思って呑んでいると、徐々に温まってきたグラスから香りが漂ってきた。
 
 現地の地ワイン、銘柄を見せてもらったのだが記憶に残っていない。まあ近いものが日本で飲めるなら、満足すべきでしょうね。ごちそうさま・・・。