日本で開催中のラグビー・ワールドカップでは日本代表の活躍が目立ち、それほどラグビー好きでもない僕まで声援を送るようになっている。僕が大学生のころはもっぱら野球、クラス44人の大半が男子生徒だったからクラスを二分して「巨人・中日戦」をやっていたものだ。それが、たまにみた新日鉄釜石のラグビープレイに、すごいなと思ったこともある。正直、ラグビーをTVで見るのはそれ以来だろう。
日本代表は、ここまできたら決勝トーナメントでも勝ってほしいななどと思って対戦国候補を見ていると、スコットランド・アイルランドのほかにイングランド・ウェールズまでいることを知った。英国の正式名称は「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland」であって、4地域の連合王国である。
現在「Brexit」騒ぎの大詰めに来ているのだが、一番の問題は北アイルランドとアイルランドの国境をどうするかということ。ジョンソン首相のモラトリアムとも思える提案が、アイルランドやEUに受け入れられるかが当面の焦点だ。
これに加えて、スコットランドでも火種が大きくなりつつある。もともとスコットランドはイングランドの植民地にされていたという意識が強く、独立のために戦った英雄ウィリアム・ウォレスの話は「ブレイブハート」という映画にもなっている。イングランドがEUを抜けるのはかまわないがスコットランドはEUに残るという主張は、ある程度予想された事態だ。
https://www.afpbb.com/articles/-/3248183
いかにラグビーが英国の国技とはいえ、ワールドカップに4チーム送ってくること自体が「いいとこどり」をしているように見える。そのぐらいの「疎結合」ならEUを抜ける・抜けないの中で、スコットランド独立・アイルランド独立・・・になっても仕方ないように思う。
歴史的に見ても、「二枚舌」を巧みに使った外交で大陸諸国を渡り合い、植民地経営をして「7つの海を支配する」大帝国になった国である。もうそろそろ正直におなりになっては、と愚考するのですが・・・。