Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

日本製のジン「六」

 英国政府のレセプション・パーティの後、バスの向かった先は駐英日本大使公邸。もう暗くなりかかっていて、ハイドパークまで戻ってきたことまでは分かるが、その後どういう道を行ったのか覚えていない。気づくと古い町並みではなく、瀟洒な高級住宅街をバスは走っていた。別に外交官通りというわけではないが、各国の大使公邸が多くある通りのようだ。いろいろな国旗が見えるが、どの国のものか良く分からない。(決して酔ったからではない)

 

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 そんなに広くはないが白い外壁の綺麗な建物で、入り口脇の部屋で好みの飲物を取って会話が始まる。そろそろ英語脳の耐久力も尽きてきて、できれば日本人と話していたいと思う。例によって選んだ飲物は白ワイン。やがてテーブルに案内されたが、ここは指定席制。部屋一杯にテーブルが詰め込まれているから、食事のサービスは難しく食べ物は隣室のキャフェテリアから好きなものを取ってくる方式。ここが日本食の食べ収めだから、お寿司やエビフライなどをたっぷり取ってきた。

 英国人が入っても、日本人だけの(日本語の)会話でも、どうしても話題は「Brexit」である。チャーチルがかつて「民主主義は最悪の制度」と言ったのがわかるような気がする。もっともチャーチルは「それに替わるものを人類は持っていない」と付け加えていて、共産主義国家社会主義などは人類の制度として認めていない。同じテーブルに日本企業の英国支店長がいて、正直不安だと訴えている。もちろんここにくるまで時間はあったので、拠点や機能の一部は大陸に移したのだが混乱がどの程度になるのか/収まるのか否か全く見えないという。

 そのうちに何本かの日本酒が出てきた。せっかくだからと「獺祭」を一杯もらった。申し訳ないけれど、特にすごいとは思えない。昼から呑み続けているのが良くないだろうと、別のものを探し始めた。見つけたのが、「六」というジン。サントリー製で、本場イギリスに殴りこんでくるのだから、いろいろこだわりがあるようだ。

 

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 実は当家ではジンを少しだけ飲み始めたところなので、本場の飲み方を聞いてみた。同席した英国人は「少し濃い目にトニックウォーターで割る。氷は入れない」という。試してみたが、なるほどさっぱりして美味しい。2杯目を呑んでいるうちに、シメの茶蕎麦(いくら入り)が運ばれてきた。いや満足しました。さあ、明日から本番の会議です。気を引き締めてカンタベリーに向かいましょうね。