Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

熱海中央町「初瀬川」

 人出が戻って来て盛況と言われる熱海だが、確かに駅前の混雑はひどい。元気を取り戻した象徴である熱海銀座も人だかりがある。プチ出店というのだろうか、1週間限定でOpenする店もあって行列になっていた。昨年もハワイ在住の日系人姉妹がスイーツの店を出すと言うので、メディアも大きく取り上げていた。
 
 その一方、昼時というのに閑散としているエリアもある。駅前・銀座商店街から路地の店にまで客がトリクルダウンしてくるにはもう少し時間がかかるのだろうか、それともそれは幻想か?
 
 市役所前から路地に入って川沿いに出ると、森村誠一先生がお好みという「善作」という蕎麦屋がある。この街には古来文豪の別荘があり、現在でも森村先生はじめ橋田寿賀子先生などが住んでおられるらしい。蕎麦もいいなと思ったのだが、そこから川を遡ったところに「マックスバリュー東海」の店舗がある。その3階のレストランに行くことにした。
 
 この店舗、かつては「ヤオハン」の旗艦店だった。海外にもビジネスを広げた大規模小売業者だったが1997年に経営破綻し、建物などはイオン系のマックスバリューが引き継いでいる。ちなみに、ヤオハンの前身「八百半」の女将和田カツがドラマ「おしん」のモデルだったというのは真実ではないようだ。(橋田先生に確認したわけではないので念のため)
 
 エレベーターで3階に上がり右手にてんぷら屋「初瀬川」がある。これでハセガワと読むらしい。4人掛けテーブルが8つばかり、カウンターにも8人ほど、まだ奥もありそうな広い店だ。客は僕以外に7~8人程、決して混んではいない。

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 カウンターに座って注文したのはカンバンの「初瀬川定食」、中身はてんぷら定食である。1,080円なり。ご飯の大盛り無料とのことだが、今回は遠慮した。カウンターの向こうでは、若い職人さんがてんぷらを揚げ始めた。てんぷら単品メニューもあって、野菜は100円、海老は180円、キスが160円・・・。
 
 漬物、小鉢(五目揚げの薄切り)、赤だしのワカメ味噌汁とてんぷらは海老、キス、イカ、サツマイモ、マイタケ、カボチャにピーマンだった。つゆの味は薄めで、関東風ではない。赤だしのせいもあって名古屋風にも思えた。そういえば、ここは静岡県。東海地方の東端にあたる。
 
 休日のランチでこの入りでは、お酒がメインでないと成り立たないと思う。それなのに閉店は20時。熱海の夜は早くて、こういう店もよくある。うーん、景気が回復したと言ってもそんなスタンスだと腰折れするかもしれませんよ。ましてやトリクルダウンは届きません。