霞ヶ関の人がワシントンDCに赴任することになったので壮行会をやりたいと、ある外資系IT企業の人から誘いがあった。その人自身には会ったことがないのだが、まあ僕に誘いがくるのは今後何かの縁でもできるのだろうと気軽にOKした。何しろ昨年は４回DCに渡航、今年ももう３回行っている街だ。
日取りと時間、場所だけ知らせてきて、あとは誰が来るかも全くわからないまま当日が来た。案内をくれた人は、面倒見はいいのだがそういう点は無頓着。こちらも慣れているから問題はない。指定のお店は、芝公園のホテル「The Prince Park Tower Tokyo」の地下１階、「陽明殿」という広東料理店である。スタートは19時だが初めてのところなので少し早めに出て、浜松町駅から歩いていくつもりだった。
ところが突然雨が降り始めたので、JR線をあきらめ都営地下鉄で芝公園駅まで行くことにした。そんなわけで、会場に20分以上前に着いてしまった。天井の高いホールの中に大小のテーブルが並んでいる。その中央に近い７人テーブルに案内されたがまだ誰も来ていない。しばらくして主賓が登場、挨拶を交わしているうちに外資系キャリアの人が到着した。三々五々のお集まりとなったのだが、案内をくれた人が「やや遅れます」とメールしてくる始末。みんなその辺は承知しているので、勝手に始めましょうということになった。
前菜盛り合わせだけは大皿で出てきたのだが、あとは一人用の小皿での提供だった。フカヒレスープはいいとして、北京ダックも完成形の生春巻きで１個出てくるだけ。いちいち自分でアヒルの皮と辛みそなどをライスペーパーで巻く手間はいらないのだが、その分風情もない。
ようやく案内人が到着し、主賓に「ご栄転お祝いの品」というのを手渡した。こういうことにはマメな人たちである。参加者は、日系も外資も全員デジタル産業の中核企業で政策をやっているひとたち。前職はさまざまで、松下政経塾からコンサルを経ていたり、政治家秘書からの転身組もいる。大手のTV局の記者だったという人も･･･。皆DCには割合多くの縁があり、自然に話題はDCで今何が起きているかになっている。それは結局トランプ政権困ったものだよね･･･になるのだ。
鳥のカシューナッツ炒めから炒飯、杏仁豆腐にいたるまで、話題は苦々しいけれど美味しく食べました。また、DCで会うことになるでしょう。そのときも宜しく。
