Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

少しちょっかいを出してみようか

 日韓関係が悪化の一途をたどっている。これまで日本が韓国にいろいろ譲歩してきたとは思うのだが、先方はそう思わなかったようだ。文大統領が「これまで韓国は日本の優位分野を一つ一つ追いつき追い越してきた」と述べて、日韓対決のような事態でも勝てると市民を鼓舞した。

 

 例えば今韓国の主要産業である半導体だが、30年前は技術の世界だった。しかしその後設備投資の世界になって、動きの遅い日本企業より決断の早い韓国企業に優位が移った。もちろん技術的なファクターも重要だったが、韓国企業は日本企業の定年退職者を一瞬高給で雇うなどして技術の補間をした。まあ技術だけ吸い取ってしまえば不用品になってしまうのだが・・・。もちろんこれは合法的な雇用関係であって、日本企業にこういう人たちを処遇できる余裕がなかったことが、問題だったかもしれない。

 

 過去の繰り言はやめるにしても、今の日韓関係はこうなっても仕方ないように僕は思う。僕個人も最初の韓国訪問は、日韓の間の知的所有権紛争だった。ましてや一旦国際関係の合意をしたこと(慰安婦・徴用工等)をひっくり返すようなことは国際常識を超えていると思う。

 

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 日韓両国は世界のGDPの3位と11位の国、いずれも米国の同盟国である。ところが安倍政権はいいとして文政権は北朝鮮寄りが目立ち、本当に同盟国かという疑義が湧いている。そんな時、やはり彼らがやってきた。日韓紛争点である「独島=竹島」上空に早期警戒機や爆撃機(たぶん偵察装備)を中露両国が連携して送ってきたのだ。問題はここからで、韓国軍はF-15F-16の韓国版を迎撃に出し、360発以上の実弾射撃をしたという。まんまと手に乗ったような気もする。

 

 G20でも出会っているはずの(米国含めて5)国なのに、ホットスポットで緊張を高める結果になった。プーチン先生としては韓国政府の「独島」への思い入れはよくわかっているから、ちょっとちょっかいを出して様子を見ようということだろう。狡猾なのは、しっかり中国も巻き込んでいること。日米韓の同盟が揺らいでいるのを見た「お試し」のように思う。中国はともかくロシアのGDPは韓国並み、景気も良くないしプーチン先生の支持率も下がり気味だ。みなさん落ち着いて対処をお願いしますね。本当の対決はまだ先ですから。