Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

キャピトルの丘

 「U.S. Chamber of Commerce」での予定を終えて、次の目的地は議員会館。上院・下院おのおの一人ずつの議員と30分ほどの会合がセットされている。DC中心部のポトマック川よりに「モール」と呼ばれる緑地帯があり、その東の端に国会議事堂がある。このあたり、小高い丘になっていて「Capitol Hill」と呼ばれている。

 

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 上院議員会館に向かう人たちと別れ、僕らが行ったのは下院議員会館。入り口で持ち物チェックを受けるのは、日本の議員会館と同じだ。チェックの列に並んでいるときや指定された部屋に向かう途中、子供たちの歓声が聞こえてくる。初等中等教育の中で、政治中枢の見学というのは重きを置かれていると聞いたことがある。どうもその種の見学ツアーが来ているようだ。

 

 最近揺らいでいるようだが、自由・平等・民主主義の理念を完遂するには、市民の知る権利が必要。子供のころから政治に親しみ、これに参画する意識を高めることが教育の中で重視されているのだ。しかし、まあそれは表向きの話。議員先生たちが票につながらないことに熱心でないのは、洋の東西を問わない。今回日本の産業界が訪問したいと言っても、なかなか応じてくれるセンセイがいなかったらしい。

 

 全米商工会の努力によって僕たちが会えたのは、中国通と言われる民主党の女性議員。日本のデジタル政策に関する業界人だと紹介されると、「デジタルは専門ではないが」とおっしゃる。それでも5Gやファーウェイの話になり、少しはスタンスを聞けた。どうもこのセンセイ、この夜にある民主党の大統領予備選候補の議論の方が気になって「上の空」ようだ。

 

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 それでも歴代議会の重鎮(たぶん下院議長)の肖像画が掛かっている部屋で、30分の意見交換はできた。TVニュースでしか見たことがない「聴聞会」などで使われる部屋で、のうのうと記念写真を撮ってきた。ま、なにごとも経験。日本から長躯飛んできた甲斐がありました。