Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

さよならCONTAX

 高校生の時、Nikomart-FTNというニコンの中で一番安価な一眼レフで始まった僕の写真趣味、30歳頃まではニコン一筋だった。中古でNikon-F2も買って、悦に入っていた。重くて旅行には持っていけないし、出番は決して多くなかったけれど。

 
 その後独身貴族で財布に余裕が出来てくると、カメラの本場ドイツやその周辺国の何かが欲しくなった。とはいえライカハッセルブラッドには手が出ないし、レンジファインダーやブローニー版は好きではない。しかしCONTAXというブランドの方は京セラが買っていて、日本でも一眼レフシステムが高価ではあるが普及し始めていた。
 
 そこで入門機であるCONTAX-167MTと、ディスタゴン25mmという広角レンズを買った。定評あるプラナーの50mm標準レンズではなく広角を買ったのは、過去の経験で一番使うレンズだったから。街の写真を広角で撮ると空が沢山入り、そのヌケが凄くいいレンズだった。以後、中古屋を巡って、プラナーの85mmやバリオゾナー(標準ズームレンズ)、テッサー45mm、超広角ディスタゴン18mmなどのラインアップを揃えていった。

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 ボディの方も、小型軽量の159MMと、フルメカニカルカメラのS2を買った。159MMとパンケーキレンズであるテッサーの組み合わせは、コンパクトカメラのようにどこでも持っていけた。一番よく使っていたのがこの画像にある、S2とゾナー85mmとディスタゴン18mm。同じ85mmでもプラナーより軽く使い勝手がよかったし、独特のボケ味が気に入っていた。
 
 しかしデジタルカメラの性能が上がり、スマホに付いているカメラでさえフィルムの能力を超えてしまった。その上このブログに張り付けるようなことは、もちろんデジタルカメラの方が使いやすい。そんなわけで、さすがのCONTAXも出番がなくなってきた。
 
 ここ3年棚に上げたままになっていた彼らをどうしようか、本当に悩んだ。僕はもう使えないけれどカメラもレンズも使ってもらってナンボ、そう考えて中古屋さんに売りに行くことにした。誰か使ってくれる人のところに行ってねと思い、昨夜は夕食のテーブルに置いて別れを惜しみました。