Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

選挙活動は無理かも

 統一地方選挙がおおむね決着した。狭い熱海の街にも選挙カーが行きかい、うるさいくらいだった。確か市会議員選挙は前回は1人しか落選しない候補者難だったが、今回は定数の1.5倍は立候補者がいたらしい。もし今回立候補が少なかったら、4年後立候補してもいいなと思っていただけに残念である。

 別にそんな下心があったからではないが、先日衆議院議員会館であった元議員という人と話していて、公職選挙法ってとてもおかしなものだと知った。まず選挙カーだが、なんで名前ばっかり連呼し「頑張っています。よろしくお願いします。最後の最後まで」などと定型句しか話さないのかと思っていたが、それが法規制のせいとは知らなかった。普通の人が考えると、名前を知ってもらいたいだけやねと思ってしまう。それもあるのだろうが、「私が当選したら、××をします。社会の○○の矛盾には、△△して弱者を救います」などと政策を述べたら、これでアウトなのだそうだ。

 「えー、選挙って人じゃなくて政策を選ぶべきじゃないの」と反論したら、それは止まって話すことなのだそうだ。つまり政策を語るのは、車の上でも構わないから止まっているときにしなくてはいけないのだ。選挙カーで走りながら政策を訴えたら、NGということ。どうしてそんな規定になっているのか不明だが、選挙違反をするわけにはいかない。走る選挙カーからは、名前の連呼+αとなるわけ。

 もうひとつ僕らの世界では、他人に説明してわかってもらうために資料をつかうのはよくあること。ペーパーレスの観点からも、スライド(パワーポイント)を投影して、写真や動画も入れて理解を助けることも多い。ところが選挙活動では(たとえ止まっていても)、これがNGという。        

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 規定によれば、アドバルーンやネオンサイン、映写と並んでスライド使用が禁じられているのだ。これでは、お客様(有権者)に分かってもらう努力が十分出来ないと民間のプレゼンに慣れた僕などはあきれてしまった。まあ、たとえ市会議員候補が少なくても、僕には無理な世界と言うことが分かってよかったような気もしますけどね。