Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

Columbus Circle

 「コロンブスアメリカ発見」とはいうが、実際に彼は北米大陸に上陸したわけではない。それでもコロンブスが船の舳先に乗っている像がポルトガルコロンブス自身はジェノバ=イタリア生まれ)にあって、大西洋ごしにアメリカを見つめている。そしてここワシントンDCにも、コロンブスが船に乗った像があった。

 
 議会の白い建物から北へ500mほど、幅の広い緑地帯を抜けると白い石造りの建物に行き当たる。これがユニオン駅。DCの主要な鉄道駅で、近郊列車はもちろんフィラデルフィア・ニューヨーク・ボストンなどへの長距離列車も出ている。例えばアセラエクスプレスは、ニューヨーク・DC間を3時間ほどで結んでいる。両都市は360km離れているので、かつては5~6時間かかったようだが、フランスのTGVをベースにした車両の導入でおよそ所要時間は半分になった。
 
 ユニオン駅周辺は10年ほど前は治安が悪いことで有名だったが、このところ整備が進み、ビジネス街へと変貌しつつある。この数年ロビー活動の費用を膨らませているGoogleのオフィスも、ここに移っている。
 

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 駅の南側に半円形の広場があって、コロンブスサークルと呼ばれている。駅舎から張り出した「丸馬出し」のような形状である。この(半)サークルの中心にあるのがコロンブスの像。像の視線や船の舳先は、まっすぐ議会の白いドームに向かっている。通勤時間帯だったからか、ユニオン駅から大勢の人が出てきて南へ緑地帯の方へ歩いてゆく。議会関係者なのだろうか、手にプラスチックのカップをもって足早に歩いてゆく。
 
 一方コロンブスの像の背後には、数人の路上生活者と思しき人たちがいた。その脇を団体でカメラを振りかざしながら歩いているのが、(おそらくは)中国人の団体観光客。向かっているのはユニオン駅の観光バス発着所のようだ。
 
 ここにも2階建てオープトップ観光バスがあり、"Big Bus" と呼ばれている。またユニオン駅から大勢の人の波が出てきた。近郊列車、長距離列車のほか、地下鉄レッドラインの駅もあるので、どこからの乗客かはわからない。ここから議会、モールを経由してホワイトハウスまで、緑地帯をずっと歩くのもいいでしょう。いつか仕事ではなく来る機会があれば。