Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

常勝関西のはずだったが

 統一地方選挙の中で、北海道知事選挙と同様衆目を集めたのは「 大阪春の陣」だったと思う。その結果は、 維新の会の勝利に終わった。吉村知事(元市長)と松井市長( 元知事)が当選、 特に吉村知事の方はほぼダブルスコアといってもいい、 圧勝だった。では与党は敗北したのか?

 

 自民党に関しては、 実は大きな痛手ではないのではないか。内輪もめ( 綺麗に言うと保守分裂)で地元の声が勝った、 島根県知事選や福岡県知事選のほうが、痛手だったはずだ。 では大阪での敗者はと言えば、やはり公明党だろう。「常勝関西」 と銘打って、 国会議員選挙も含めて負けたことがないと言われていたのだが、 知事選・市長選のみならず、 市議会議員選挙でも議席を減らしている。

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 維新の会の知事・市長が何を思って突然辞職、 統一地方選挙に合わせて知事選・市長選のダブル(たすきがけ) 選挙に打って出たかは、憶測の域を出ない。 しかし公明党と何かがあって、 これを相手どっての闘いになったであろうことは推測が付く。 では何があったのか?ウワサされているのは、維新・ 公明間に何らかの「選挙バーター」のような取引があって、 これを公明党側が裏切ったというもの。

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 そこで公明党が一番嫌がる時期に新しい選挙をぶつけたということ である。 公明党創価学会という強固な地盤に支えられた政党であることは 自明だが、地盤を得票に結び付けるには「誰に投票すべきか」 を徹底する必要がある。自民党との選挙協力もするので、 以前よりは指示は複雑になっている。 これが再三あると地方組織が疲れてしまう。 統一地方選参議院議員選挙のある年に、 衆議院の解散をしてほしくないと彼らが言うのはそこに理由がある 。

 ただでさえ統一地方選挙参議院議員選挙のある12年に一度の年 、維新の戦術に公明党幹部は激怒したのではないか。 結果は公明党全体へのマイナスとなって現われた。 だから維新がすごいというつもりはないが、 今回共産党が愛知県議会で議席をゼロにしたことも含めて、 昭和の時代の組織選挙に翳りがでたということなのかも知れない。