今回の「オークウッド・スイーツ」滞在、エクスカーションをどうするか家内と話し合った。家内は園芸好き、自由行動の時間帯には「サカタのタネ」に行ってきた。そして昼食時に合流すると「鎌倉の生産者市場に行きたい」という。そう、園芸そのものも花をめでるよりは、食べられるものの比重が高いのだ。
じゃあ行くかと腰を上げ、横浜駅で横須賀線に乗った。大船駅まではお馴染みの車窓だが、北鎌倉駅が近づいてくると急に丘陵が多くなってきた。トンネルをくぐって次が鎌倉駅。外装は綺麗になっているが、中味は古い設備のまま。その上にかなりの混雑で、早々に改札口を出た。
小さなバスターミナルがあって、その一角に赤い鳥居がある。その先は、ショップや飲食店が並ぶ「小町通り」になっている。これを行くと「鶴岡八幡宮」にたどり着くのだが、今日の目標はそちらではない。鎌倉駅東口から若宮大通りに出、100mほど海側に進んだところにある「鎌倉市農協連即売所」である。
この大通りは鎌倉市一番の目抜き通り。立派な銀行の建物もあるのだが、それに連接している市場は、失礼ながら戦後の闇市のような風情。常設の食品市場も、バラック様の建物。そのさらに奥に土間のスペースがあり、近所の農家が朝から野菜などを並べるという。営業時間は17時までとあるが、もう1軒を除いて店じまいしていた。この日は結局何も買えず、駅に戻る道すがら雑貨屋などが並ぶ路地裏商店街を冷やかしただけ。
観光客が多く混みあう列車で大船駅まで戻り、根岸線に乗り換えた。家内が若いころ横浜市民だった時には、この沿線に住んでいた。懐かしさもあるだろうからと根岸線で関内駅まで来て、馬車道を通ってコンドミニアムに帰った。
ディナー時赤ワインを傾けながらの相談は、明日のエクスカーションについて話し合い、もう一度鎌倉に行こうと決めた。天気も良さそうだし、健康のためにも自転車に乗ってみようと思う。
<続く>