Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

国際情勢

王立防衛安全保障研究所の会議(前編)

先週、英国の最新鋭空母「Queen Elizabeth」を中心とする艦隊(CSG21)が横須賀に寄港した。英国大使館がこれを記念したオンライン会議をするにあたり、僕にも案内をくれたので喜んで参加した。主催したのは「英国王立防衛安全保障研究所:RUSI」というシン…

韓国の国防予算

数々の混乱はきたしたものの、米軍のアフガニスタンからの撤収は完了した。20年間の闘いで最大9万人いた米軍、直近でも2万人ほどは駐留していた兵力は、この地を離れた。それでは米軍の次の「主戦場」はどこか?常識的に考えれば、東アジアということにな…

現実的政策への転換と支持率

日本では自由民主党の総裁選挙が、議員だけではなく党員まで含めたフルスペックで行われることになった。現職の菅総理が立候補しないというのには驚いたが、これでまず総裁選、そして任期満了かそれに近い時期の総選挙という流れが見えてきた。総選挙は早く…

対中投資促進の議論

アフガニスタンで一応の区切りをつけたバイデン政権は、対中ハイテク戦争に向けて矢継ぎ早に法案や大統領令を出している。野党共和党にも異論は少ないようで、すでに2本の法案が下院を通過したという。 そんな中、中国にも市場や事業所を持ち、すでに投資も…

日本のメディアは何故伝えない

昨年末から重要インフラかそれに準ずるような産業に対するランサムウェア攻撃が増し、その被害も一般市民に及ぶほどになってきた。米国コロニアル・パイプラインの事件では、身代金5億円を支払って復旧させたものの、東海岸ではガソリンスタンドで給油した…

デジタルタリバンの脅威

20年ぶりに首都カブールに戻ってきたタリバン、以前は青臭い思想に燃えた「神学生」そのままだったのだが、米軍撤退を厳密に求めるのは当然としても、以後米軍とは争わないという姿勢や、イスラムの教えの範囲内だが女性の権利を認めるというなど「タリバン2…

お願いだから黙っていて!

2016年の米国大統領選挙で、ロシア勢力が民主党本部をハッキング、そのデータを利用して反ヒラリーのフェイクニュースを流し、トランプ政権を誕生させたともいう。実はトランプ先生にロシアの実業家などが「支援」をしていたのは確かなようで、プーチン大統…

速やかな自衛隊派遣には拍手だが

アフガニスタン情勢が緊迫してきて、米軍撤退期限の8月末をめぐって「攻防」が続いている。タリバンとしては「敵対勢力を追い出す」のが公約で、8月末までにはそれを達成したい。しかしカブール空港周辺などには、まだアフガニスタンを離れたい人が多くい…

欧州でのロシアの工作活動

東京オリンピックを狙った大規模サイバー攻撃は、無かったか未然に防げたようだ。まだパラリンピックが残っていて警戒を緩めるわけにはいかないが、ドーピング問題で国としての参加が出来なかったロシアからの「高度な攻撃」はなかったと見ていい。 ただロシ…

大国の責任を感じて欲しい

先週末の日経新聞に「世界で株安、三重の懸念」との見出しが躍った。三重の意味は、 ・米国の金融緩和縮小への動き ・半導体その他部品の供給力低下 ・中国のデジタル産業等への規制強化 である。「COVID-19」感染拡大、特に「デルタ株」の襲来やアフガニス…

ワクチン接種率向上、アメ&ムチ

WHOテドロス事務局長は怒っているが、カネのある国がワクチンを買い占めてしまって被害の大きな発展途上国にいきわたらないという偏在は確かにある。しかしカネのある先進国にも悩みはあって、集団免疫に向けて少しでも接種率を上げたいのに頭打ち傾向が見ら…

カブールが陥ちた日

アフガニスタンは「文明の十字路」である。かのアレクサンダー大王東征以来、幾多の勢力がここに侵攻、激烈な闘いを繰り広げた。19世紀には大英帝国がここで痛い目に遭う。シャーロック・ホームズがワトソン博士に初めて会った時「アフガンで負傷したね」と…

中国でのオリンピック報道

東京オリンピックでは、中国選手団が38個の金メダルを獲得。首位の米国との金メダルの差はわずかにひとつだった。米国NBCは予想外の視聴率低下に悩んでいるとも言うが、中国では国を挙げての盛り上がりを見せていたらしい。 現地の報道は過熱気味だと、中国…

希望の光か、悪趣味な愚行か

世の「超富豪たち」は、宇宙がお好きらしい。先週は「アマゾン」の創業者ジェフ・ベゾス元CEOが、自ら立ち上げた民間宇宙開発企業「ブルー・オリジン」の弾道飛行ロケットに乗って宇宙旅行を行い、無事に帰還している。出発前から「宇宙から帰ってこないで」…

ブースター接種

「COVID-19」感染拡大の続く日本、デルタ株の感染力はすでに「飛沫感染」の域を超え「空気感染」のレベルになっているとも言われる。ある専門家は「とにかく換気・換気・さらに換気です」と対策を求める。三密を避ける、手洗い・マスクなどは当然としても、…

さて次は、半年後の北京大会

東京オリンピックは17日間の熱戦が終わり、僕らが心配した社会的混乱を引き起こす何かは(目に見える範囲では)起こらなかった。まだパラリンピックが残っているとはいえ、ここまでの政府や重要インフラ企業の「サイバーセキュリティ対応」には敬意を表した…

習大人のデータ統制

「アント」の上場に待ったをかけたり、「滴滴」などの海外上場を受けて「事前審査」をかけるなど、習大人のインターネット関連企業への統制が強まっている。それもかなりの速度で「矢継ぎ早」に出してくる措置には、正直驚かされる。 先日中国の政策に詳しい…

商業オリンピックは限界

国民の5割以上が、開催延期か中止を求めていた東京オリンピックが始まった。少なくとも無観客という意見は、8割にもなったという。開催まで、 ・どうして強行するんだ ・政府は止める勇気を持て などと中止を訴えていたメディアも、いざ始まってしまうとTV…

中国からの核攻撃

今月はIOCのバッハ会長の広島訪問があった。6月に聖火リレーが広島県を通る時に合わせて来日、広島を訪問する予定だったがこれは中止になった。それでもしつこくオリンピック開幕直前に再度広島訪問の予定を組んだのは、オバマ大統領についでヒロシマに足跡…

中国市場イノベーションの陰り

習大人の「国進民退」施策が、かなりおおっぴらに進んできた。先日「滴滴」の海外上場をとがめてサイバーセキュリティ審査をかけたこと、他の海外上場希望企業にも事前審査をすると告げたことを紹介した。僕の専門であるデジタル分野だけでなく、教育業界へ…

政治が熱狂を起こせない

兵庫県知事選挙が終わり、新人の斎藤候補が当選を果たした。43歳と若く、総務省から大阪府に出向して財務課長を務めていた人。現職の井戸知事が6選をあきらめ、後継者として金沢候補を推薦していたのだが、斎藤候補が上回った。事実上の保守分裂選挙で、自…

お酒もタバコの二の舞に?

フランス人と言えばワイン。何年か前日仏政府&産業界の公式会合に出た時に、ランチでもグラスワインはちゃんと出てきた。もちろん、午後も会議は続くのに。たまたま僕の隣に座ったフランス政府の官僚が、リヨンのワイン農場の息子だというので、片言の英語…

曲がり角の「共産党100年」

先週、日経新聞が「分岐点の中国~共産党100年~」という特集記事を組んだ。「改革開放」路線から、「毛沢東主義の統制」へと方針が変わったという。確かに「国退民進」から「国進民退」への転換は起こっていて、巨大IT産業への規制強化や、解体の噂も流れて…

これもサプライチェーン・セキュリティ

G7で「中国包囲網」が明確になり、自民党にもFOIP議連ができるなど、対中国の結束は徐々に強まり始めている。もちろんG7の中でもドイツやフランスは、米国ほどは目の敵にはしていない。ビジネスの結びつきも(日本同様)強いからだ。広東省の台山原発などは…

これって「コスモポリタン課税」?

長らく揉めていた「デジタル課税」の議論が、どうやら決着しそうだ。そもそもの問題意識は、 ・自国でサービスして儲けながら税金を払ってくれない。 ・巨大IT産業が消費者の全てを握って不透明だ。 ・もちろんGAFAは儲けすぎだ。 というもので、グローバル…

9・11の「完全」撤退へ

米国バイデン大統領がアフガニスタンのガニ大統領と会見、今年9月の「米軍完全撤退」が迫る中「撤退のあとも支援を続ける」と表明した。アレクサンダー大王の東征以降、文明の十字路として幾多の勢力がアフガニスタンに侵攻、本当に勇ましいDNAだけが生き残…

治安悪化で「警察復権」か?

米国で警察への信頼が揺らいでいることは、多くの報道で理解していた。曰く、 ・「デジドッグ」というAIロボット警察犬が試行段階で運用中止 ・デジタル産業が警察への「顔認証システム」提供中止 ・警官発砲事件でミネアポリス市長が「警察解体」と発言 の…

米国の死刑制度

米国のミステリーをたくさん読んだ経験から、多くの州で死刑制度が廃止されていることは知っていた。死刑が無くなるとどうなるのか、例えば30人殺したので懲役300年だというような判決も知って、若いころだったので違和感を持った。 ただ連邦国家である米国…

北朝鮮サイバー部隊の実力

先週あたりから、北朝鮮関連のニュースが増えているように感じる。中には韓国の原子力施設へのサイバー攻撃というものもあり、これはいつもの技術情報狙いらしい。もうひとつは食糧事情の窮迫。やはり昨年秋の自然災害が堪えているのと、「COVID-19」騒ぎで…

デフレの克服が目標だった

バブル崩壊以降、日本経済は「失われた30年」とも言われる長い停滞期にある。僕に言わせればその実態は「Global & Digital」化である。世界を見渡し、安いところで買って、高いところで売る。デジタルデータが活用されてムダが減る一方、人を必要とするシー…