Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

IT企業の海外上場に「待った」

今月、中国版Uberとも言われる配車サービス大手「滴滴出行(DiDi)」が、中国当局から、 ・新規アプリダウンロード禁止 ・アプリストアからも削除 の措置を受けた。当局はこれを、サイバーセキュリティ法等に基づいて審査を行う間のことだと説明している。理…

脱紙処理、25年前の記憶(後編)

銀行のバックヤードを改革して、脱紙処理により真の情報産業になってもらう企みは、僕の失敗事例のひとつになった。「金融Big-Bang」の教えに従い、僕は銀行に情報産業になってもらいたかったのだ。 もう忘れかけていたその企みのことを、思い出させてくれる…

脱紙処理、25年前の記憶(前編)

金融機関、中でも銀行業界への逆風は激しさを増している。長引く低金利の上に優良な「借り手」が見つからない。今は「COVID-19」経済対策の政府マネーが流れ込んでいるからいいようなものの、それが切れれば「借り手」企業の倒産・廃業が急増しかねない。 一…

内閣府のSIPとセキュリティ(後編)

内閣府のSIP第二期には「IoT社会に対応したサイバー・フィジカル・セキュリティ」という研究課題がある。Program Dirctorは情報セキュリティ大学院大学の後藤学長で、今回ある会合で直接お話を伺う機会があった。 昨年末の「Solarwinds事件」や石油パイプラ…

内閣府のSIPとセキュリティ(前編)

21世紀になって、特に自民党政権では省庁の縦割りを打破し、政策課題について省庁横断の取組ができるような「司令塔機能」が設けられるようになった。僕が最初にデジタル政策という分野に首を突っ込むことになったのは、「IT戦略本部:現IT総合戦略本部」で…

「のぞみ」が無くなる!

静岡県知事選挙が終わって、リニア中央新幹線への「川勝知事の通せんぼ」は続きそうな気配。2027年開業は困難になりそうだ。僕は、静岡空港地下に新幹線新駅を作ることで「通せんぼ」を止めてもらう水面下の交渉があればいいのにと思っている。リニアが通れ…

お酒もタバコの二の舞に?

フランス人と言えばワイン。何年か前日仏政府&産業界の公式会合に出た時に、ランチでもグラスワインはちゃんと出てきた。もちろん、午後も会議は続くのに。たまたま僕の隣に座ったフランス政府の官僚が、リヨンのワイン農場の息子だというので、片言の英語…

DXの戦術・作戦・戦略(後編)

IPAのDX認定制度申請チェックシートを基に、DXの作戦級のポイントを見てみよう。 1)企業経営の方向性、ICT活用の方向性を決める。 2)それらの具合的な方策を決める。 3)その達成状況に係る指標を決める。 4)実務執行総括責任者から必要な情報発信を…

DXの戦術・作戦・戦略(前編)

DX(Digital Transformation)が、企業の将来を決めると言われるようになって久しい。欧米の企業の成功例、特にGAFAのようなプラットフォーマーの事業拡大ぶりを見ていると、日本企業の遅れが目立つとの記事が多い。メディアはややセンセーショナルに書いた…

To Wake the DEAD

日本古代の「関ケ原」、壬申の乱の前に起きたのが天智天皇の死去。これは自然死ではなく、暗殺ではなかったのかとの疑惑はある。その結果、天智天皇の息子大友皇子と弟大海人皇子が争い、後者が勝って天武天皇として即位する。天智天皇の皇后が詠んだ歌に、 …

和牛とアンガスの食べ比べ

先週「松屋」の期間限定「黒毛和牛100%ハンバーグ」を食べたのだが、正直和牛の良さを味わえたかというと、ちょっと疑問符がついた。まあ890円のランチでそんなぜいたくを言う方がおかしいのかもしれない。 昔から有名なブランド「松坂牛」は、ビールの飲ま…

「かつや」の全力応援祭

昨日紹介した「大戸屋」、とてもリーズナブルで美味しく流行ってもいるようなのに、親会社の「コロワイド」は先期は記録的な赤字だった。「COVID-19」騒ぎで外食産業は苦境にあるのだが、それでも「K字回復」の傾向も見られる。苦境の各社をしり目に「増収…

孤独のドリンクは許してよ

一体東京都の「緊急事態宣言」解除って何だったのだろうとおもう。解除の時、すでに新規「COVID-19」感染者数は上昇気配を見せていたし、それは第二波の解除の時もそうだった。第二波の時は、解除後「聖火リレー」が始まるから(目をつむって解除)だと言う…

「梅」を使った夏限定メニュー

今週は割合忙しかった。何ヵ月かぶりで2回/週東京へ出かけることになって、今日はある団体の役員としてインタビュー記事の録画を撮る日だ。この日は朝食は摂らないで早めにオフィスに来て、11時早々にオフィスの側でブランチとしたい。 オフィスに着くや否…

JR大森駅東口にて

何度かご紹介しているJR大森駅周辺、以前勤務していたことがあるのだが、今でも3ヵ月に1度くらいは用事があってやってくる。中央口を出て駅ビル「アトレ大森」から庶民的な海外側に降りる。ビルの上には「東急イン」もあって、以前は早朝の羽田発のフライ…

曲がり角の「共産党100年」

先週、日経新聞が「分岐点の中国~共産党100年~」という特集記事を組んだ。「改革開放」路線から、「毛沢東主義の統制」へと方針が変わったという。確かに「国退民進」から「国進民退」への転換は起こっていて、巨大IT産業への規制強化や、解体の噂も流れて…

これもサプライチェーン・セキュリティ

G7で「中国包囲網」が明確になり、自民党にもFOIP議連ができるなど、対中国の結束は徐々に強まり始めている。もちろんG7の中でもドイツやフランスは、米国ほどは目の敵にはしていない。ビジネスの結びつきも(日本同様)強いからだ。広東省の台山原発などは…

まだ熱海は回復途上

伊豆山の土石流発生から5日が経とうとしている。昨日までに7名の死亡が確認され、まだ20名余りが行方不明。国道135号が不通のままで、さらにその下流にある熱海ビーチラインは、緊急車両のみ通行可能だという。土石流はビーチラインを越えて海まで達してい…

これって「コスモポリタン課税」?

長らく揉めていた「デジタル課税」の議論が、どうやら決着しそうだ。そもそもの問題意識は、 ・自国でサービスして儲けながら税金を払ってくれない。 ・巨大IT産業が消費者の全てを握って不透明だ。 ・もちろんGAFAは儲けすぎだ。 というもので、グローバル…

次の5ヵ年計画へ、3つの閣議決定

先週、国交省の第四期技術基本計画(2017~2021年)のフォローなどについてご紹介した。では第五期技術基本計画(2022~2026年)はどうなっているのかというと、現在策定中とのこと。その方向性を聞くと、すでに3つの閣議決定があるとの答えが返ってきた。 …

土石流から3日が経って

「COVID-19」感染拡大で首都圏の「マンボウ」を延長しようかという話も、衆議院議員選挙の前哨戦である東京都議会議員選挙の話もさておいて、熱海市伊豆山の土石流のニュースが流れ続けた。僕の自宅の前の道も救急車が行きかい、頭上には報道のヘリが舞い、…

品質信仰の闇(後編)

今回の三菱電機の車両用空調装置の品質偽装は、35年続く「伝統」だったらしい。35年前というと、僕は社会人5年目。25歳で入社して、人事のいたずらで田舎の事業部門、東京の研究所を経由して東京本社にたどりついたころだ。 田舎の事業所では「品質第一」と…

品質信仰の闇(前編)

三菱電機で鉄道車両用部品の品質検査が偽装されていたことが発覚し、社長辞任ということになった。日本製造業は「世界一の品質」を売りに一時期世界を席巻し、現在でもいくつかの分野では存在感を示している。特にインフラ関連の基礎技術に関しては特筆すべ…

ジョージワシントン大学

昨日7月4日は米国の独立記念日だった。もう2年以上米国に行けていないのだが、現地特にワシントンDCからのニュースを見ると、懐かしさと言ううより生臭さを感じる。そのくらい親近感のある場所だ。ワシントンDCのかつての定宿「Lombardy」の向かいに、広…

行きたいけど、行けない函館

梅雨に入って、例年なら「梅雨明けの宜野湾」か「梅雨のない函館」のどちらかに滞在計画を立てているころあいだ。昨年も「COVID-19」騒ぎ前の宜野湾に一度、函館には蔓延の間隙を縫うようにして3度旅行した。しかし今年はそうも行かない。ひとつには、飛行…

伊豆山の土石流

今年は沖縄本島北部で、近年は熊本で大量の雨を降らせた「線状降水帯」が、静岡県・神奈川県にもやってきた。金曜日は伊東線が停まっただけだが、それでも熱海の街は大騒ぎ。僕もよろよろと小雨の中を帰宅した。「KALDI」で買ったワインとチーズを収めるとこ…

「松屋」で<黒毛和牛>

今年になって「馬車道タワマン研修」を始めたのだが、その特徴のひとつがドンキのお肉、それも和牛肉を買ってきてステーキにすること。アンガス牛に比べ圧倒的な脂肪分で、甘味・旨味は凄いものがある。僕個人の好みから言うとちょっとサシが多すぎるのだが…

大雨での避難情報

この日は霞ヶ関に用事があった。あいにく朝から熱海は豪雨、予定より早めの新幹線に乗って東京に向かった。先日も熱海~小田原間で雨量計が規定値を越え、一時東海道新幹線が停まったほどだ。熱海を出てしばらくは車窓は雨で真っ白だったのだが、東京駅につ…

9・11の「完全」撤退へ

米国バイデン大統領がアフガニスタンのガニ大統領と会見、今年9月の「米軍完全撤退」が迫る中「撤退のあとも支援を続ける」と表明した。アレクサンダー大王の東征以降、文明の十字路として幾多の勢力がアフガニスタンに侵攻、本当に勇ましいDNAだけが生き残…

国交省、第四期技術基本計画(後編)

事務方からの説明資料は、細かな文字や写真が並ぶ50ページほどのスライド。まず紹介されたのは技術研究開発課題(150以上)のうちの代表的なもの。もともとこれらの課題は、 1)安全・安心の確保 1-1 防災・減災 1-2 安全・安心かつ効率的で円滑な交通 1-3 …