Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

テスタッチョの市場

ローマの1週間滞在は、中央駅であるテルミニ駅前(本当にすぐ前)の「ジョベルティ」という三ツ星ホテル。レストランやお土産物屋がたくさん入っているビルの1階(日本流にいうと2階)より上が客室で、6階は朝食会場でもあるレストランだ。古い建物だが…

溜池山王、ル・フィザリス(後編)

古い友人と新しい仕事仲間、二人を引き合わせて今後いろいろ連携していきましょうという素地を作るのが今回の目的。面識のなかったことは確かなのだが、話しているうちに何人も共通の知り合いがいることがわかり(僕をそっちのけで)盛り上がり始めた。二人…

カタール航空のビジネスクラス(後編)

ドーハのハマド国際空港で現地時間の午前2時近く、ようやく搭乗時間が来た。夏至近くのせいか、もう空が明るくなり始めている。ここからローマまで5時間余りのフライトである。乗ってみると、同じカタール航空の機材だが、ビジネスクラスキャビンの内装は…

溜池山王、ル・フィザリス(前編)

古い友人と新しい仕事仲間の3人で食事をしようということになり、どこにしようかと考えた。古い友人の方は、その日の最後の会合は溜池山王で終わるという。僕と仕事仲間は大手町で仕事を終えるので、それではと溜池山王の駅周辺で探すことにした。 ただ溜池…

カタール航空のビジネスクラス(前編)

梅雨時の夏至に近い頃、僕ら夫婦は1週間単位の海外旅行に出かけることがある。いや、なるべく出かけようとする。今年の行き先に選んだのは、「永遠の都」ローマ。僕自身にとっては、全く初めての街だ。ローマへの日本からの直行便は、アリタリア航空が1便…

人手不足というのに・・・

暑くなってきて、太陽が照り付けるところは耐えられないくらいだ。まだ暑さに体が慣れていないせいもあろう。蒸し暑いのもいやだが、梅雨の晴れ間の日照も困ったものだ。そんな日、大手町を歩いていると麦わら帽子をかぶってパイプイスに座った人がいた。ヘ…

如水会館「ジュピター」(後編)

今でもサイバーセキュリティの話をユーザー企業の経営者に聞くと、「それはベンダーさんに任せてあるから」と答える人もいるくらいだ。だから霞ヶ関や業界団体は、「サイバーセキュリティは技術課題ではなく経営課題」と繰り返し叫ぶことになる。日本の企業…

如水会館「ジュピター」(前編)

ある偉い人の引退にあたり、お世話になった人たちが集まって歓送会をすることになった。僕も末席に加えてもらえることになったのだが、会場に指定されたのが「如水会館」。調べてみると、一橋大学のOB会館がルーツだという。最寄り駅は東京メトロ竹橋駅だが…

四次元地図のススメ

豪雨、台風、地震と立て続けに日本列島を見舞う自然災害だが、程度の差こそあれ今に始まった話ではない。奈良の大仏建立も、相次ぐ災害を鎮めるために実施された公共事業である。ある人が「風疹の流行もあるし、今こそ第二の大仏建立を」と真面目に言ってい…

オール800円の謎

結構蒸し暑い日が続く中、12時までの霞ヶ関での会議を終えて、つぎの予定は六本木ヒルズ。途中で昼食を摂らないといけない。まず手近なところで合同庁舎2号館の地下食堂を覗いてみたが、長蛇の列。仕方ないよね、下りのエレベーターだって何とか乗ったくら…

1500円・1300円・1000円

参議院議員選挙の各党公約が出そろってきて、どうも争点は「年金・最低賃金・消費税」のようだ。共産党は「減らない年金」を掲げて、与党の「マクロ経済スライド」を廃止するという。こと年金に関しては、国民年金だけでは生活に十分でないことは周知のこと…

歴史としての東海道線(後編)

宮脇俊三「時刻表昭和史」の本編は13章から成っているが、国府津から沼津までの現在の東海道線は、ほぼ半分の6章に登場する。最初は昭和9年の「特急、燕・富士・櫻」の章である。当時宮脇少年は9歳、ずいぶん早熟な子供だったようで、6歳から時刻表に親…

「Brexit騒動」の源流

経団連会館でAPEC関連の報告会があったので、参加してきた。5年前なら何のかかわりもない会合だが、このところデジタル関連の話題が方々の国際会議で取り上げられるようになっている。今年のAPEC(議長国:チリ)も4つのテーマのうち最初のものが「デジタ…

歴史としての東海道線(前編)

作者宮脇俊三の「時刻表20,000キロ」を読んだのは、大学生だったころ。同級生に鉄道マニアがいて、国鉄全線を乗りつぶすのだと豪語していた。彼は卒業後、社会人になってもコツコツとローカル線を廻り全線完乗を果たしている。僕はと言えば高校生の時森村誠…

精強韓国軍の行方

韓国政治の迷走は、文大統領の認知症が原因だとのうわさも出ている。反日の話(徴用工・慰安婦・旭日旗等)は大統領の信念ゆえ仕方ないとしても、米朝間をとりもとうとして失敗、トランプ訪問を懇願して袖にされ、G20ではまともに会ってくれそうな首脳もいな…

箱崎日本IBM本社

先週、10年ぶりくらいに日本IBMの本社を訪れることになった。言うまでもなく、世界のコンピュータの歴史を担った企業である。僕が学生だった頃、この会社は世界一のコンピュータメーカーだった。ミニコンの雄DECとか、バローズ・ユニバックなどの競合企業は…

キャピトル東急の早朝会合

G20を目前にして慌ただしさを増している国会周辺であるが、G20の準備に忙しいわけではない。準備は官僚たちのお仕事、国会議員としては通常国会終了後の選挙準備に余念がないのである。衆議院の場合も小選挙区になったとはいえ、地元の消費者中心の選挙キャ…

朝鮮戦争 Veterans Memorial

ワシントンDCのダレス国際空港に、青い日系航空会社のNH002便は1000くらいに着陸する。午前中なのでイミグレーションは混んでいない。ただ以前あったESTAの自動機が(トランプ経費カットのせいか)なくなってしまい、入国審査の効率は悪くなった。それでも、…

禁酒日のディナー(日高屋)

金曜日の夕方、青山一丁目の雑居ビルで会議をした。古いビルで、小規模ベンチャーがたくさん入居しているらしい。小さな会議室で、6人しか座れないのだが今日の会議にはちょうどいいサイズ。窓からは、六本木ヒルズも東京ミッドタウンも見ることができる。…

F-35を墜とすには(後編)

F-35は米軍/米国の軍事技術の結晶であり象徴のようなものだから些細な傷でも気になるし、相手方にしてみれば気になることをやってみようということなのだろう。だからシリア上空の事件は、アサド政権なりそのバックにいるロシアなりの流したミスデレクショ…

江戸・長崎禁止法

故堺屋太一先生は、官僚であった過去も振り返り「江戸・長崎禁止法」というものを提唱しておられた。例えば官僚が所管産業に対して「暗黙の規制」を押し付けているか、あるいは産業測が「忖度」をして新しいトライアルができない状況を打破したいという思い…

F-35を墜とすには(前編)

青森沖に墜落した航空自衛隊のF-35Aについて、いくつかの部品とパイロットの遺体の一部が見つかって、墜落原因はパイロットの健康問題(空間識失調)だとの結論が出た。巨大なGがかかる過酷な職業である戦闘機パイロットの年齢が41歳だったというのは、この…

ソーシャルメディアの根本問題

犯罪集団というのは、時々刻々姿を変える。いくつものダミー会社をつくり、隠れ蓑を変えながら悪事を続ける。まあ、ひとつの「事業継続計画」である。例えばさきごろ経団連をサイバー攻撃したと指摘されたAPT10については、以前APT1と名付けられたチームが英…

画像処理技術の悪用

昨年久しぶりに「ステガノグラフィー」という言葉を聞いた。あるデジタル情報を、別のデジタル情報に埋め込んで隠してしまう技術である。隠れ蓑に使うのは画像情報であることが多いが、音楽やテキスト情報も使えないわけではない。その事件では、米国国籍の…

ハムラビ法典:ネットにはネットを

外食チェーンのバックヤードなどで不衛生だったり不適切な動画を撮ってネットに流す、いわゆる「バイトテロ」はあとを絶たない。人件費をぎりぎりまで削減するために、現場はアルバイト任せになりブラック化するところも少なくないと見られる。以前「なか卯…

突然街中にサル!

熱海は海の町でもあるが実は山がちなので、時々妙なものに遭遇することがある。その極めつけが先日現れた。普通に駅からの道を歩いていると、歩道上に何か茶色のもこもこしたものが置いてある。近づいてみると、動いた!小型のニホンザルである。 特に通行人…

データ標準化で進化する「バスロケ」

僕自身、国内ではバスを利用する機会はほとんどないから感じていないのだが、「バスロケーション表示」も相当進んできていると思う。パリのリヨン駅前とド=ゴール空港を結ぶシャトルバスでは、後何分で来ますよという表示が液晶ディスプレィに出る。もうち…

イル・ド・バカンス号

富士急行は熱海・初島間に、定期便を1日9往復就航させている。初島は、伊豆半島の東に浮かぶ静岡県唯一の有人島である。ちなみに伊豆大島は、名前と異なり東京都に所属している。初島の人口は250人弱、水を始めとする資源の制限からか住民登録には制限があ…

フライト上の英会話教室

先月の海外出張も2度あった。まあ、片方が近い台湾だったことが救いだが、中2日というクルーさんでもないような連続出張は結構こたえる。長いフライトの間、飲んで食ってばかりではもたない。眠るのも、欧米路線なら4時間も眠れればラッキーだと思わない…

個人情報のお値段

3年ほど前に個人情報保護法の改正をした日本では、個人情報の利用と保護のバランスを社会全体で考えていくために「第三者委員会」として個人情報保護委員会が発足、活動を活発化している。そういうこともあって、個人情報保護に大変意識の高い欧州委員会と…