Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

この夏は東伊豆(ホテル湯苑の湯と料理)

 熱川バナナワニ園を堪能して、伊豆急の駅に戻ってきた。今日の宿は、2駅先の伊豆稲取にある「稲取東海ホテル湯苑」さん。駅から1kmほど先の、海岸沿いにある温泉旅館である。

 

ホテル湯苑のロビーから海を臨む

 ロビーは広々としていて明るく、海が一望できる。稲取駅と隣の片瀬白田駅の間の伊豆急線は、伊豆七島を臨む海岸沿いを走るのが有名なスポットだ。稲取は金目鯛などが獲れる漁港としても知られている。温泉は57度の塩化物泉を湧出し、冷え性や切り傷に効くという。

 

 客室の4割ほどが、ベランダに露天風呂が付いた特別室。今回空き室があるということで、無料でアップグレードしてくれた。

 

客室の露天風呂

階下を見下ろすと、直ぐそこが海岸線

 大浴場はとても広く、バラエティ溢れる湯が楽しめた。打たせ湯・寝湯・洞窟風呂・サウナ・水風呂・ハーブ風呂等々。夕食時間になって食堂に降りていくと、半個室に食事が用意されていた。

前菜だけでこの物量

特にお刺身盛り合わせは凄い

 食堂の入り口でお刺身を2種選べと言われたので、金目鯛とホウボウをお願いした。それが手前にあって、ハマチ・マグロ・サザエ・桜エビが加わっている。ワサビは伊豆産のおろしたて、ハーブ塩も付いていた。お酒は卓上のQRコードスマホで読ませて、ホテルのサイトから注文する方式。古風な旅館なのに、こういうところはハイテク。

豚しゃぶと伊勢海老のクリーム煮

 もうこれだけで日本酒の2~3合はイケてしまうと思っていたら、早々に次の2皿が運ばれてきた。いずれもメインディッシュになりそうなボリューム。豚しゃぶは豆乳で煮て、ポン酢でいただく。伊勢海老のクリーム煮は、まろやかな中にしっかり海老の出汁が効いている。

 

 もちろん全部美味しいのだが、物量に圧倒されてお酒の方が進まなくなってきた。そしてさらに・・・。

 

ラスボス金目鯛の煮つけ登場

 銘柄米のご飯を卓上で炊き始めるとともに、味噌汁椀と金目鯛の煮つけ(これで2人前)が運ばれてきた。正直お腹いっぱい。取り分けてくれた煮つけはとても美味で、残った汁を下げられたときは、残念にすら思った。なんとか鯛の身を食べつくすので、精一杯。とてもデザートまで進めなかった。

 

 よろよろと部屋に戻り、汗を流すのではなく腹ごなしのために露天風呂に入った。沖に浮かぶ船の灯りを見ながら・・・。いつ眠ったのか、覚えていない。

 

<続く>

この夏は東伊豆(バナナを食べる)

 本園の最後は、洋ランの温室。胡蝶蘭はじめ、ある意味見慣れた花々が迎えてくれた。ワイヤーを使って懸崖造りを3本仕立てる、おなじみの技法。でも本来ランの花芽は地面に水平方向に、陽の当たる方向に延びて行って花をつける。それは、株主優待で貰ったマイクロ胡蝶蘭の2年目以降の咲き方で分かった。

 

洋ラン温室の中央オブジェ

 上階で咲いていた自然のままのランと比べると、何か痛々しい。この温室の脇は、もう本園の出口。ここからマイクロバスに乗って3~4分、分園に着く。3つの園の中で、唯一食べ物を出すパーラーがあるのが、ここ。軽めの昼食を食べようと、フルーツパーラーに入った。

 

バナナパフェとバナナパンケーキ

 僕が注文したのはバナナパフェ。僕の若いころを知っている人が見たら「サテンで紅茶に砂糖も入れないNINJAが、パフェを!」と絶句するかもしれない。でもバナナは食べたいし、重い食事は困るので、これが一番いい。家内はバナナパンケーキ、バナナのスライスは3本分はありそうなボリュームだ。

 

 しっかり涼んだので、見物再開。アンスリウム・ソテツの温室を抜け、バナナ温室へ。知らなかったが、バナナの樹は成長が早く1年半で実がなる。そして直に寿命を迎えるが、タケノコのような新芽が脇に生えて、また1年半で実をつける。

 

果樹の温室でバナナに遭遇

 続く熱帯果樹の温室で、僕らの足が止まった。世界中から集められた果樹が並んでいて、台湾や沖縄で食べたスターフルーツが、樹になっているのを初めて見た。パパイヤ・マンゴーなどなど・・・。

 

香料の温室にあった見慣れぬ花

 最後の温室には、これも世界中から集められた香料の樹。見慣れぬ花がいっぱい咲いているが、この写真のように先端の黄色い部分が熟して香料の原料になるのと思われる。一番感動したのは睡蓮だが、その他の植物もみんな、愛をもって育てられいるなと感じました。「バナナワニ園」などと子供じみた名前にしないで、「世界自然熱帯植物園」くらい大上段に構えてもいい施設ではないでしょうか?

 

<続く>

この夏は東伊豆(見事な睡蓮の温室)

 本館の温室は、もちろん冷房などない。この施設で冷房があるのは、売店とフルーツパーラーくらいだ。逆に暖房は完備、温泉熱利用だろう温室の地面に一様に熱放射器が備えられていた。本館施設は駅前のかなり傾斜の強い斜面に建っていて、4階層ある。斜面に植えられた大木が日差しを遮っているところは、ちょっと涼しい。

 

 熱帯花木、シダの温室を抜けて、背の高いブロメリアのコーナーへ。ここがロビーといったところだろうか。全ての植物が、本来いるべきところの環境に置かれていると思う。

 

ブロメリアのコーナー

 当然弱ってくる株もあるのだが、一般客の入れないバックヤードに膨大な育苗場があって、予備軍はそこに控えている。食虫植物は、展示されているより育苗場の方が大きい。そこも(立ち入れないが)見ることができるのが嬉しい。

 

広大な睡蓮の園

 階段を上り観葉植物の温室を抜けて、もう一つ階段を上ると、目の前に開けていたのがとても広い睡蓮の園。優に50を超える区画に仕切られた中、色とりどりの睡蓮が咲いている。強い日差しが注ぎ、一番暑い温室なのだが、しばらく呆然と眺めていた。

 

今が見ごろの睡蓮の華

 睡蓮と蓮の違いは、前者が葉を水に浮かべるのに対し、後者は茎が空中に伸びた上で葉が茂ることとある。その例外が、もう一つ階段を上った最上階の温室に浮いているオオオニバスの葉。

 

子供なら乗れるオオオニバス

 ここには、原種のランも数多く展示され、土からではなく他の樹に巻き付くように育っていく姿が見て取れる。エアープラントも方々に垂れ下がっていて、いかにも元気いっぱいという風情だ。適当な湿度と温度、ある程度他の木々による遮光があれば、これらの植物は空中から栄養を獲って成長するらしい。

 

原種のランもエアープラントも元気いっぱい

 暑さを忘れるほどの感動を得て、僕らは上ってきた階段をゆっくり降り始めた。

 

<続く>

この夏は東伊豆(ワニ園)

 列島を猛暑と偏った降雨による洪水と干ばつが襲っていて、家内の<熱海雑草園>も大ピンチである。外を歩くのも大変なのだが、家内の「子供たち」をケアしないといけないので、長い旅には出られない。そこで思いついたのが、近場の宿への1泊旅行。一昨年の夏にも西伊豆・中伊豆へ出かけていた(*1)が、残る東伊豆に目標を絞った。

 

 宿探しの前に、観光地を探していると、こんなものが見つかった。

 

熱川バナナワニ園

 

熱川駅下車すぐの本園

 Webサイトによれば子供向けの施設ようだが、実は付属する植物園が広大である。ワニ園の他に本園・分園があって、そこに1ダースを超える温室があるのだ。この植物園を1日目に訪れ、近くの温泉宿に泊まり2日目は(暑いので)さっと帰るプラン。宿はバナナ・ワニ園の伊豆熱川駅から2つ先の伊豆稲取駅に近い「稲取東海ホテル湯宛」を予約した。

 

 東伊豆は何度も旅行していて、伊豆急行線には何度も乗った。熱川までの時刻を調べると、特急踊り子号なら熱海から1時間かからない。早速午前中の<踊り子1号>を予約し、熱海10:23発、伊豆熱川11:13着。途中停車駅は、伊東と伊豆高原だけだった。

 

大物のアリゲーター

 まず最も線路寄りのワニ園を訪問。大小さまざまなワニ16種が飼育されているが、多くは水中や水辺に潜んでいる。こいつが一番の大物らしく、体長2.5mはありそう。飼料は鶏肉が多いという。

 

口の尖ったカイマン類の大物

 カイマン類の主食は魚類。くちばしのような顎が、魚を獲るのに向いているが、もちろん鶏肉も食べる。ここの他にもワニ放流池や、レッサーパンダの檻、フラミンゴらの巨大鳥かご、爬虫類館などがある。でも今回の主目標は植物園の温室、照り返しの強い道路を渡って、本館に向かう。

 

<続く>

 

*1:西伊豆でのんびり(4) - Cyber NINJA、只今参上

  今度は中伊豆(川床料理) - Cyber NINJA、只今参上

政権の正当性を疑問視する

 「トランプ赤ちゃん」は、ロシア・ウクライナに自らを交えた首脳会談を調整することになった。ゼレンスキー大統領は「前提を置かず、プーチン大統領に会う」と言っているからいいが、問題はプーチン大統領である。すでに古狸ラブロフ外相が「プーチン大統領はゼレンスキーに会う予定はない」と予防線を張り始めた。

 

 これには相応の理由がある。これまでロシアはゼレンスキー政権を正当なものと認めていない。西側の傀儡政権であり、任期切れでやるべきだった大統領選挙すら経ていないとの理屈であり、すでに「蒋介石ならぬゼレンスキーを対手とせず」と宣言済みなのだ。そんな相手と正式な首脳会談をすれば、これまでの発言は何だったのかということになる。会談の調整が進まないことにじれた「赤ちゃん」は、ならば制裁だと2週間の期限を切った(*1)。

 

    

 

 政権の正当性についての議論は日本でもある。例えば先ごろ決まった最低賃金引上げ目標について、地方の首長からは「中小企業に負担を押し付ける悪政」と批判が強い。特に島根県の丸山知事は「選挙に負けた自公政権がやるべきことか!」と厳しく非難した(*2)。

 

 この論理に従えば、直前の選挙に負けた政権は何もできなくなったしまう。ただ政権が衆参両院で少数与党になるのは異例なことで、こんな状態で何かを「勝手に」決められたら困るという気持ちも分からないではない。

 

 石破政権の正当性に疑問がわくのなら、先週閉幕した横浜の第9回TICADアフリカ開発会議)はどうなるのだろうか?参政党の掲げた「日本人ファースト」は、必ずしも外国人排斥ではない。悪いことをする外国人は要らないということと、外国への援助を惰性で続けないでくれという意味合いが大きい。

 

多角的貿易体制の重要性確認 アフリカ会議、宣言採択し閉幕―インド太平洋と連結強化:時事ドットコム

 

 会議の経緯や結果について、有識者は意義あることと言っているが<ヤフコメ>には「バラ撒きだ!」との批判が溢れた。アフリカもかつてのアフリカではなく、日本もかつての日本ではないという庶民の叫びと思われる。

 

 正当性のない石破政権が「勝手にバラ撒きやがった」と思っている人たちに、政治はどう応えるのでしょうか?

 

*1:トランプ氏、2週間以内に対ロシア制裁科す可能性を示唆 | ロイター

*2:島根県の丸山達也知事、最低賃金上げ「選挙負けた政権がやることか」 - 日本経済新聞